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■公開 2009年02月03日
 

 私は、新司法試験やロースクールを受験する前は、某予備校で働いていました。その時は、司法書士の受験に専念していたため、将来、自分が新司法試験を受けることになるとは全く想像もしていませんでした。しかし、自分の周りに旧司法試験を受験している人が多く、毎年数人が合格していたため、自分も頑張れば合格することができるのかと思うようになりました。そして、司法書士試験を2回目の受験で合格することができ、思ったより苦労せずに合格したため、もう少し頑張ってみようという気持ちが強くなり、また、その頃にロースクールができて司法試験が新制度に移行したため、新司法試験の合格を目指してロースクールに入学することを決めました。

 

 私は、上記1.で書いたとおり、法科大学院の入学前は司法書士の勉強をしており、旧司法試験の受験は全くなかったので、司法試験の勉強、特に論文に関してはどのように勉強していいのか、一からのスタートでした。そこで、まず、予備校に通い、論文についての基礎講座的なものを受講することにしました。民法・商法については司法書士のほうでかなり択一の勉強はしていたため、それなりに知識もあり、論文に関してもある程度講座を受けて自分のスタイルを身につけてくると、比較的早い段階でかなり書けるようになりました。しかし、憲法・刑法については、司法書士の受験科目であるとはいえ、かなりレベルが異なるので、論文を書くのに非常に苦労し、基本書等のインプットを中心に勉強をしていました。

 

 まず、ロースクールの1年目については、ロースクールでの生活のリズムをつかむことができず、慣れるまでに時間がかかってしまったので、授業の予習や課題に追われる日々で、ほとんど司法試験に向けた自分の勉強をすることができませんでしたが、今考えると、ロースクールの1年目で授業のために予習や課題をこなしたことが、新司法試験の合格につながったのではないかと思います。どこのロースクールも多分同じだと思うのですが、ほとんどの授業が、判例を題材として授業をするので、予習の段階で判例をしっかり読まなければなりませんでした。今までは判例の結論のみを知っていればいいと思っていたのですが、原審から読むことが求められました。それにより、判例を事案・判旨を細かく読むようになり、事案がどう判旨に活かされているのか、原審と最高裁で何故結論が異なったのか等、とても判例を意識して読むようになり、その結果、答案でも、重要な事実を抜き出し、それを法的に評価する力が身についたと思います。また、課題・レポートについては、自分の文章作成能力を向上させるうえで非常に役に立ったと思います。課題・レポートについては、できる限り時間をかけて作成するにようにし、何度も見直しして、修正したりするなどして行っていたので、自然と文章を作成する力がついたと思います。適当に終わらせて提出する学生もいると思いますが、じっくり時間をかけて考えて、課題・レポートを行うことをお勧めします。

 

 1回目の新司法試験を受験してみて、試験に合格できなかった原因は、択一の点数の低さや要領よく勉強できなかったことにあると思いました。一年目は、自分の知識不足などがあったため、ただがむしゃらに勉強していただけだったのが良くなかったと考えました。そこで、2回目の試験に向けての受験対策としては、まず、択一の点数を伸ばすことを考えました。最低でも、平均点は超えることという目標をたてました。しかし、1回目の試験後、嫁とロースクール在学中に生まれた息子の3人で住むようになり、ほとんど家でしか勉強しない自分にとっては、家事を分担したり、育児をしたりで勉強をすることができなかったため、まずは勉強時間を確保することからはじめました。
 具体的に2年目の一日のスケジュールをみてみると、週に3回から4回ぐらいは、仕事を昼間にし、6時ぐらいに帰宅すると、子供の世話があり、子供が寝るまでほとんど勉強できず、大体子供の寝る時間の12時過ぎくらいから3時間ぐらいしか勉強することができませんでした。また、仕事がない日も前日に3時ぐらいまで勉強していたため、朝早く起きて勉強することはできず、午前中に一時間程度で、午後は子供をおんぶして勉強してたりしました。そんな感じだったので、2年目の一日の平均勉強時間は、3時間から5時間ぐらいで、いかに効率よく勉強しようかという点に重点を置きました。
 そこで、択一の勉強と論文の勉強とを効率よくまとめてするようにしました。論文の勉強をしていても択一の知識はあまり増えないが、択一の勉強をしながら、気になる論文の論点や判例をチェックしたり、また、ここを論文で出すとしたらどんな感じで出るか、自分だったらどう答案で書くか等、択一の勉強をしていても、常に論文を意識して勉強するように心掛けていました。そのため、辰已の答練を除いては、論文だけの勉強はあまりしておらず、ほとんど択一中心の勉強でした。
  このように、少ない勉強時間の中でも、択一の点数を伸ばし、実力をつけるためには、予備校の答練を受けるしかないと思いました。予備校はいくつかあったのですが、旧司法試験に合格した友人から択一であれば辰已が良いと聞いていたので、迷いもせずに辰已のスタンダード短答オープンを受講することに決めました。スタ短は、第2クールから受講し、2月初旬スタートのコースに決めました。私は、公法系の択一の点数が全然伸びなかったので、公法系の択一が最後にあったのが本当に良かったです。辰已の答練は、自分の勉強に合わせて、受講開始の時期を決められるので、この点は、非常に助かりました。また、答練の内容も、論点がほとんど網羅されており、答練だけで、かなりの論点をつぶせたので、点数を伸ばすことができたと思います。解説についても、簡潔でしっかりまとまっていたので、復習をするのにも時間がかからず、ちょうど良かったです。合格して思ったのは、辰已のスタ短を受けておいて本当に良かったと思いました。
  次に、論文については、スタンダード論文答練を第1クールから受講していました。私は、択一以外は、ほとんど論文の勉強をしていなかったので、年内の早い段階から定期的に答練を受けて勉強をしようと思い、第1クールから受講しました。辰已の答練は、比較的新しい判例を題材として出題していたため、その判例を勉強する上で非常に役に立ちました。また、下級審の判例を題材として出題したりすることもあり、その点は、自分の応用力を試す問題として非常に役に立ったと思います。そして、添削基準も非常に細かく設定されており、一番本試験に近いのではないかと思ったことも、受講する決め手となりました。

 

 特に、この本を使用した方がいいというお勧めのものはありませんが、私は、択一を中心に勉強していたため、肢別本を利用させていただきました。民法などは、量が多くて一回まわすのも大変だと思いますが、試験までの長い期間を考えると、どの科目も数回は、やれると思います。どの科目の肢別本も内容は充実しているのですが、特に、行政法については、ロースクールに入ってはじめて勉強する科目だったので、択一の点数を伸ばすためには、非常に役に立ちました。肢別本を利用する人は、単に問題を解くだけでなく、1つ1つ解説も読むこともお勧めします。絶対択一の実力はつくと思います。

 

 最後に、今年、自分が合格することができて思ったことは、勉強した時間の量は関係ないということです。勉強時間の多さより短時間でもどれだけ集中して勉強したかの方が大事だと思います。受験生のみんなは結構勉強に追われている感じがありますが、試験に向けては息抜きも非常に大事だと思います。自分は息子と週に1回は遊びに出かけていました。勉強するときはする、しないときはしないというメリハリをつけて勉強することが大事だと思います。

 

※この原稿はH20年10月30日までに寄稿いただいたものです。

 
 
 
 
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