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■公開: 2011年09月09日
■更新: 2011年09月19日

INDEX
    
         
 
  
1 24歳
2 慶應義塾大学法学部法律学科
3 2009年 東京大学法科大学院(既修)入学
4 新司受験歴 1回
5 旧司受験歴 1回(短答1回)
 
 

0 はじめに
  私は、慶應義塾大学法学部法律学科、そして東京大学法科大学院を卒業し、平成23年度司法試験に合格しました。皆さんの参考になるかはわかりませんが、こんな勉強の仕方でも受かるんだ!と、自信を持っていただければと思い、僭越ながら私の勉強方法について紹介させていただきます。
 

1 新司法試験の受験を決意した経緯
  高校生のころから、企業法務、とくに事業再生に興味を持つようになりました。その興味は大学のゼミ・授業、ロースクールを通してますます深くなり、企業法務を扱う弁護士を目指して新司法試験を受験しよう、と思うようになりました。
 

2 法科大学院受験前の学習状況
  多くの法学部生と同様、主要科目を中心とした授業をとり、授業を中心とした勉強をしていました。法科大学院の受験に向けて、予備校に通い、予備校本で学習をした科目もありましたが、ただ単に予備校本だけを眺めるのではなく、判例百選を全て読んで判例のロジックを勉強するように意識していました。なぜならば、@事案・判旨・解説を読めば、こういう事案ではこういう問題点が発生する、ということを学べて問題発見能力がつくと聞いていましたし、A判例の根拠を読むことによって法律的な思考の流れを吸収することができるのではないか、と思ったからです。
  また、学部時代に、興味のあった「破産法」の授業を履修したことは、その後の選択科目の勉強をするうえで役に立ったと思います。もし、法科大学院に入学する以前から選択科目を決めている方がいれば、時間にゆとりのある学部時代に選択科目の導入をすませておくと、後々のためになると思います。
  さらに、少し特殊な学習として、法科大学院受験後・入学前に、実務家の先生に勧められて、簿記2級をとりました。簿記の勉強は、その後の会社法の学習(特に、第5章 計算)に有用だったので、お時間のある方はぜひ挑戦してみてください。
 

3 法科大学院入学後の学習状況
  法科大学院入学後も、授業を中心とした勉強を続けていました。特に、授業の予復習に力を注ぎ、指定された判例はなるべく原文にあたり、あれば調査官解説にも目を通す(忙しいときは、ジュリストに掲載されている「時の判例」を読む)、という勉強を続けました。さらに、関連条文もノート(PC)に全部打ち込んでいました。
  履修科目については、自分の興味の赴くままに、特に試験科目を意識することもなく選んでいました。
  2年次にやっていた新司の対策は、2年の夏から組んでいた、新司の過去問を少しずつ解く自主ゼミくらいでした。
  受験対策を本格的にはじめたのは、最終学年の10月ころです。9月に前期試験が終わって、いい加減に試験勉強を始めないと、と思いついたのがこのくらいの時期でした。もっとも、会社法・倒産法については授業・演習でしっかりと勉強してありましたので、ほとんど勉強せず、まず、公法系、次に民法・民事訴訟法、そして刑事系を勉強していきました。法科大学院の受験のときの経験から、このときも、判例を中心とした勉強をしていました。判例集を読み、そこに関連する部分を基本書で確認し、気分がのらないときは条文を読む、そしてまた気が向けば判例へ、という感じです。
  このような勉強を続けたのち、直前期は、事例演習シリーズを中心とした問題集を自力で考えて答案構成し、基本書や判例集を見て確認して根本的な誤りがあれば答案構成をしなおす、ということをやっていました。
 

4 受験対策としてとった、@辰已講座の利用方法とその成果
  受験対策としてとったのは、スタンダード論文答練(第1クール、第2クール)です。また、全国公開模試もとりました。
  スタンダード論文答練に関しては、勉強のスピードの目安になった点、人に囲まれて制限時間内に問題を解く訓練になった点、そして、新司を受けるにあたっての注意点を学べた点が特によかったと思います。問題の分量や、解説、模範答案の内容・形式が、新司によく合致したものだったので、問題形式や留意点をしっかりと学ぶことができました。他の予備校に通っている人に問題・解説・答案を見せてもらったことがあるのですが、問題の分量、模範答案の内容・形式の観点で、辰已の答練の方が新司に合致した質の高いものだ、と、辰已を選択したことに改めて満足しました。また、答練実施日が多かったので、勉強が間に合えば日曜日に受講、どうしても間に合わなかった週は土曜日に受講する、といった柔軟な受講も可能で、無理せずしっかりと答練を受けることができたと思います。
  全国公開模試については、短答と憲法で大失敗し、直前期のラストスパートにつなげることができました。本番と同じ会場で、同様のスケジュールで受験できたことは、試験当日の緊張を和らげる意味でとても効果がありました。解説テキストも非常に充実していたので、復習もやりやすかったです。受験者数が多く、科目ごとの詳細な分析もしていただけたので、直前期にやるべき対策を練り直す上でとても有用でした。
 

5 受験対策としてとった、A私がやって成功した方法
  よく言われることですが、自分の勉強傾向をしっかり見極めて自分にあった勉強方法をすること、それから、新司法試験というものをよく知ること、これが重要な受験対策だと思います。
  私は、好奇心旺盛な反面、興味がわかないことを勉強しようとすると眠くなる、そして、エンジン全開で勉強できる期間は短い、という性格でしたので、約半年前の10月から、条文・判例・基本書の中で最も相性がよくて興味をもてる判例を中心に勉強しました。
また、新司法試験という試験については、受験の年の1月2週間程度、ひたすら論文試験を解きまくり、その上で出題の趣旨・採点実感をじっくり読み込む、ということをやりました。そのときに、出題の趣旨・採点実感の中で、どういった答案を求めているのかを書いている部分を全て書き出しておきました。本番当日は、知識の再確認よりも、この、どういった答案を書くべきかノートをチェックすることを中心にしていました。受験をされる方は、ぜひ、これをやってみるとよいと思います。


6 受験対策としてとった、B私が使用した本
  書籍に関して私が注意したのは、判旨をなるべく多く引用している判例集を使うことと、学説・判例が分かれている部分について根拠をきちんと説明している基本書を読む、ということです。その結果、分厚い本をたくさん読む結果になりましたが、自分なりに意義・根拠や判例・通説についてマーカーを引いて、直前期に読むべき部分がどこか、すぐに分かるようにしておきました。持ち運びは大変でしたが、思考の訓練にもなったと思いますし、自分にあった選択だったのではないかと思います。
  以下に、メインに使った基本書・判例集を列挙しておきます。
判例六法
判例百選(行政法、民法、民事訴訟法、刑事訴訟法)
芦部『憲法』
高橋和之『立憲主義と日本国憲法』(全国模試で失敗した後、必死に読みました)
戸松、初宿『憲法判例』
宇賀『行政法概説T・U』
山本『民法講義1、4-1』(要件事実を意識して書いてあるので便利です)
佐久間『民法の基礎2 物権』
潮見『プラクティス民法 債権総論』
潮見『基本講義 債権各論T・U』
『リーガルクエスト 会社法』
江頭『株式会社法』
商法判例集
アルマ『民事訴訟法』
山口『刑法総論』
西田『刑法各論』
『判例刑法 総論・各論』(これは、択一対策として非常に役に立ちました)
アルマ『刑事訴訟法』
 
7 最後に、来年の合格を目指す方へ
  上述のように、司法試験は、自分の興味の赴くままに勉強してきた私ですら、合格できる試験です。どうか、恐れずに前に向かって突き進んでください。
  ただ、本番、「こうすれば良かった」「あれをやっておけば良かった」と、後悔することのないよう、今、やれることをしっかりやってください。何をやればよくわからない、というのであれば、辰已の講座をとったりガイダンスを聴いたりすれば、やるべきことのヒントが見つかると思います。残り約半年、頑張ってください。

 

以上

  
1 年齢:28歳
2 出身学部:慶應義塾大学法学部
3 2008年 慶應義塾大学LS既修コース入学
4 旧試験受験歴:択一3回、論文0回、口述0回
5 新司受験歴:2回
 
 
1 自己紹介
  この度、2回目の受験となります平成23年度新司法試験において、無事合格させていただくことができました。幼いころから漠然と弁護士になりたいと思っており、何年も司法試験に挑戦しましたが、その度に悔しい結果に終わってきました。今回、望外にも一応の成果を出すことができましたのは、前年度の本試験の敗因分析と、弱点を克服するために費やした努力が、わずかながら試験に活きたのであろうと思っています。そのノウハウを、今、ここで振り返りまして、皆様の勉強の一助となることを願い、筆を取らせていただきました次第です。
 

2 敗因分析
(1) 平成22年度の試験結果
  短答式試験が250点、論文式試験は公法系が95点、民事系が126点、刑事系が105点、選択科目(倒産法)が42点でした。合格まで今一歩という総合成績であったと思います。
(2) 試験を受けた手ごたえ
  試験が終了した当時は、手ごたえとしては悪くないものを感じました。平成22年度の合格者と論文の話をしても、話がかみ合わないことはまずありませんでした。また、法律的な議論でも、他の合格者の方々に大きく遅れを取るようなことはなかったように記憶しております。
(3) 敗因分析
  ところが蓋を開けてみると不合格でした。直ちに再現答案を合格者の方々に読んでいただき、敗因分析を始めました。特に印象を受けた指摘は、以下の3点です。
ア 内容面についてはおおむね問題なし

  やはりというべきか、どの合格者も、「筋が通っていればそれでOK」というスタンスの方が多かったです。おそらく採点官も、内容面については明白な瑕疵がない限り、あまり立ち入った採点をしないのだという推測を持ちました。
イ 三段論法を踏まえてない、形式・ナンバリング軽視が目立つ
  この指摘は、幅広い層の合格者の方々から、既修・未修を問わず受けました。かつて私も、文章の読みやすさを予備校の先生に褒められたことがあり、形式面では一家言あると思っていましたが、新司法試験の合格者の形式に対する高い意識には到底及ぶものではなかったということに、遅ればせながら気付かされました。
ウ どうしてそれを書いたのかが読み取れない
  この指摘は、特に未修の方から多く受けました。驚いたのは、私は理解が不足しているところをごまかしてでも強引に書く癖があり、そこを見事に未修の方々に察知されているのです。おそらく、法科大学院入学前に論証ブロックで学習していたせいもあって、法的思考を0から文章で伝える力というものがおのずと盲点になってしまっていたのだと思います。
 

3 立てた戦略
 以上を勘案し、私が立てた戦略は、「インプットを捨ててアウトプットに特化する」というシンプルなものでした。
(1) インプットを捨てる
  内容面については問題がないので、判例を読み込んだり、みんなが読む書籍を読んだりと、インプットを重視する法科大学院でよくやるような勉強方法は打ち切りました。本試験は受験生の得点が団子状になるようにできており、いわゆる「基本知識」というものは、団子の頂点に食い込める程度のものを指すと割り切ったのです。えんしゅう本などといった旧試験対応型の参考書を何回か回せば身につくでしょう。
(2) アウトプットに特化する
  私は、「週7日、初見の問題を3題、本試験と同じ条件(2時間、8ページ)で解く(計6時間論文を書く)」「解いたらできるだけゼミで検討する」「それを試験の前日まで続ける」という勉強方法を採りました。以下では注意した点を記します。
ア 形式面を最優先に考える
  内容面で問題がないなら、残るのは、「どう書いたか」、つまり形式面ということになります。三段論法をいかなる時も崩さず、ナンバリングは必ず踏む。一見地道な作業のように思えます。しかし、こうした形式の整理は、答案の結末が見えてないと実践できないことなので、実は極めて難しいことなのです。形式に配慮された論文は、読みやすさが断然違います。もちろん、点数も稼げます。
イ 思考をなるべく記述で伝える訓練をする
  さらに、どんな状況でも臨機応変に筆記で論述できるようにするため、常に書いて伝えることを意識しました。例えば、答案をたたき台にして議論をするときも、まずはコピーの余白を多めに取って、そこに筆記で主張や反論、再反論を書き合うようにしていました。また、論証ブロックから離れて、現場での閃きを頼りに0から組み立てられた、説得力あるオリジナルな文章を書くよう、心がけました。こうした実力は実際に答案を読み合うことでしか鍛錬できません。ゆえに、私はゼミを重視しました。2人1組のものを4〜5個掛け持ちしていたと記憶しています。
ウ アイを初見の問題でできるようにする
  本試験の分析にばかり拘泥していた反省を踏まえ、論文の演習には、学者の方がお書きになられた演習書を多用しました。こうした演習書は、その内容・質についていろいろ下馬評が飛び交い、食傷気味になりがちなところですが、とにかく文句を言わずに1冊やり抜くことが大切だと思います。さらに、スタンダード論文答案練習会を第1クールから全国模試まで通覧して受けていました。現役時代は予備校の模試に対しては懐疑的でしたが、本試験で予想論点が当たったり、予想外の危機に対応できたりと、利点は多く、受講してよかったと思います。
 
4 短答式試験
  これについては、私が本格的な対策を立てたのは1月からでした。間違えた肢だけ、ルーズリーフノートに解答と併せてメモし、模試の前日に見返すという地道な方法を採りました。この点では、辰已で出されている単年度版の問題集が役に立ちました。並行して、スタンダード短答オープンも受講し、そこで間違えた肢も同様にまとめていました。
 
5 まとめ
(1) とにかく論文を書くこと
  論文の記述力は軽視されがちです。しかし、やってみればわかりますが、その成長過程は、法律学そのものに負けず劣らず、本当に奥が深いものです。これはピアノの演奏と似ていて、つまり音楽理論を学べばピアノの奏法もうまくなるということはあり得ず、やはり両者は別個のものとして鍛えなければならないのです。「バッハは大いに語れる癖に、いざ演奏会では『ネコふんじゃった』すら弾けない」というちぐはぐな法的能力を身につけないよう、是非ともご注意ください。
(2) メッセージ
  これを読んでいる方の中には、惜しくも不合格で涙を呑まれている方がたくさんいらっしゃると思います。たしかに、不合格後の1年は、私自身、(誠に愚かな考え方ですが)友人全員に裏切られたような、まるで地獄をはいずりまわっているかのような思いがしました。しかし実際受かってみれば、本当に全ての苦しみが帳消しになった感覚を覚えました。8年もあきらめることなく耐え続けて、よかったと、初めて自分に胸を張ることができました。
是非とも、悔しさをばねにして、努力を惜しまず、自己分析を徹底させてください。
  最後に、受験中、一緒にゼミを行ってくれた友人たちや、再現答案を読んでくれた友人たち、辰已法律研究所の皆さま、両親に、感謝の気持ちを述べ、筆を置かせていただきたいと思います。
お読みいただき、本当にありがとうございました。

  
1 25歳
2 慶應義塾大学法学部法律学科
3 2008年 早稲田大学法科大学院(未修)入学
4 新司受験歴 1回
5 旧司受験歴 (短答3回)
 
 

1 自己紹介
  私は、慶應義塾大学法学部法律学科を卒業し、早稲田大学の未修コースに入学、今年1回目で新司法試験に合格しました。ロースクール受験時や新司法試験受験時には様々な先輩・友人から勉強方法等について話を聞き、自分の勉強の参考にさせてもらったので、これから受験なさる方にも多くの合格者の話から自分に合う勉強方法をみつけて欲しいと思い、私の経験について紹介させて頂くことにしました。
 

2 法科大学院1年目
 多この時期に気を付けていたことは、自分で試験(期末試験及び新司法試験)に出そうなところ、出なさそうなところを決めずに、隅から隅まで全ての科目を勉強することです。未修コースのいいところは、各科目を、時間をかけて一から勉強できることにあります。実際に本格的な受験勉強をするときは、分野や科目ごとに濃淡をつけて勉強する必要があると思いますが、この時期はそういったことを気にせず、見たこと、聞いたことがない話がないように勉強していました。
受験勉強ではつい、自分の苦手な科目や、重要論点に時間を割いてしまいがちですが、新司法試験では、全ての科目について他人に書き負けない力が必要ですし、重要論点ばかりが出題されるものでもありません。時間がある1年生の時期に、基礎固めとして全ての科目とじっくり向き合うことで、2年生以降に再び同じ科目を勉強するための土台作りができたと思います。
 

3 法科大学院2年目
  私の中で中だるみの期間となってしまいました。一つには、新しく学ぶことが少なく、また授業の予習のコツもつかめてきたので、手抜きの仕方を覚えてしまったからです。この時期に気を抜かずに、基本書や判例百選を読み込む作業を進めておけばよかったと3年生になってから深く反省しました。
  法律科目を勉強する際には、常に全体を見渡して、自分が今勉強していることが他の論点等との関連でどのように位置づけられているのかを意識する必要があります。といっても、それは1回の勉強で身に付くものではなく、繰り返し基本書や判例百選を1ページから順に読み進めていくことで見えない糸のようなものが見えてくるのではないかと思います。それは、条文の配置の場合もありますし、全く異なる分野と思いきや同じ考え方が応用できるような場合もあります。
  私がこのように各科目の基本書等を繰り返し読み込んでいくという勉強方法を本格的に始めることができたのは3年生の夏休みになってからですが、2年生の余裕ができた時期や、授業期間以外の長期休みの際に少しずつ始めていければよかったと思っています。 
 

4 法科大学院3年目
(1)前期
  前期(夏休み前)までは学校の授業の予習・復習がメインでした。
  具体的に授業の予習・復習の中で気を付けていたことは、設問形式の予習課題であったとしても、その設問の答えが直接的に載っている基本書の数行のみを読むのではなく、時間の許す限りで、その段落、項目、章を読むことです。期末試験対策としても、予習課題と全く同じ問題のみが出るということは考え難いですし、新司法試験では今まで考えたことのある基本論点とは少しだけずれた問題が出題されることがあります。そのような問題に取り組むためにも、Aという問題に対する答えだけでなく、応用のA’やA’’に共通する考え方を身につける必要があるので、大きな視点で基本書を読むということはとても重要だと思います。もっとも、3年生の後期以外は授業の科目数も多かったので、平均して2時間、どんなに課題の多い科目でも絶対に3時間は超えないように予習の時間枠を設定していました。
(2)夏休み
夏休みに入ってからは、初日にその年度(平成22年度)の短答式試験を1日で解き、それなりの点数がとれたので主に基本書と判例百選の読み込みを進めていきました。新司法試験の短答式試験では論文式では聞きづらいような手続の問題、条文知識など細かいことが聞かれているようにも思えますが、ある程度の厚さのある基本書であれば必ず条文とともに書かれているような基本事項ばかりなので、基本書と判例百選の読み込みさえすれば短答式試験で足切りになることはないと思っていましたし、また実際に模試でも足切り点をとることはありませんでした。
基本書は、1ページ目から順番に読み進めながら、辰已の趣旨規範ハンドブックに注意事項や応用論点を書き込んでいきました。書き込む際には論証の形にこだわらず、なるべくキーワードのみを書くことにしていました。論証の形で書いてしまうと、それにとらわれて、問題にあわせて自分の言葉で表現できなくなり、時間との関係による長さの調整もしづらくなると思ったからです。
また、判例百選は、判例の射程が問われる問題が出る可能性があると思ったので、規範がどのような事案にまで一般化できるのかに注意して読んでいました。新司法試験では、事実を評価しなければならないとよくいわれますが、その具体例をみつけるのは難しいです。判旨自体でそれが書いてあることはあまり多くありませんが、補足意見や反対意見、百選の解説などで参考になる表現は、決まった色でハイライトしておき、試験の直前にも見直しました。
(3)後期
  後期に入ってからは、授業が3コマに減ったので本格的な受験対策へとシフトしていきました。といっても、基本書と判例百選の読み込みを繰り返しつつ、論文式試験の過去問検討ゼミを行った程度です。
  ゼミは10月と11月で毎週1科目、平成18年度から平成21年度までの答案を一気に作成し、合格者の友人からのアドバイスを含め、それぞれの答案のいい点と悪い点を言い合うようにしていました。同じメンバーで毎週答案をみることで、クセ、特に悪いクセがわかるようになります。私は、初めのころ、わかりきったところを省いて知っている論点を厚く書くという答案の書き方でした。学校の期末試験では、事案の解決というよりも法律を理解しているかどうかを問われるので、それでもいい成績がついたのですが、新司法試験では、長く書かれた事実の中からどの点が問題になり、それをどのように解決するのかを一つ一つ論理を積み上げて説明する必要があります。私の答案は、出題された論点については細かく書いてあるので勉強になるが、なぜその論点をここで論じる必要があるのかという部分の説明が足りないといわれました。ロースクールの期末試験では、ずっと似たような書き方をしていたので、すぐに直せるものでもなかったのですが、1か月経った頃にはだいぶ変わったように思います。その際には、自分とは異なる答案の弱点を持っている友人とゼミを組むことで、お互いにいいところを補い合えたと思います。
また、ゼミの準備については、答案をゼミの前日までにお互いに渡し、コメントをつけた状態でゼミに臨むようにしていました。人によって答案を読むペースは異なりますし、読みながら基本書等を確認したくなることもあったので、ゼミのメンバーで集まってから答案を読むということは極力しませんでした。新司法試験の問題は良問ばかりなので、何度も繰り返し検討会ができればよかったのですが、3年生のこの時期になるまで手を出し渋ってしまっていたので、代わりにすぐに見直せるメモを作ることで何度も検討したのと似た効果を狙っていました。メモといっても形式にはこだわらず、自分の苦手な問題点の導入を2行程度で書いてみたり、出題されている論点を@自分が書けた論点、A気づいたけど書かなかった論点、B全く気付かず書けなかった論点の3種類に分けてリストアップするなどしていました。
 

5 卒業後〜試験まで
  卒業後は、それまでに一通り全ての科目の基本書、判例百選の読み込みを終えていたので、自分の中で苦手とする分野・科目を重点的に復習していきました。
また、1月からは辰已のスタンダード論文答練を受講しました。卒業以降は、曜日の感覚も忘れがちで、勉強の計画を立てるのが難しく、友人と時間をあわせてゼミを組む機会も減って、孤独な生活になりがちなので、勉強の内容面として、講座を自身のペースメーカーとしていました。卒業前までの過去問検討ゼミで、自分の答案の書き方はかなり良くなったと思っていましたが、この機会に第三者に添削してもらえたことで、毎回、初めて私の答案を読んだ人の意見を聞くことができ、今まであまり言われたことのなかったナンバリングの改善や短文のわかりやすさなど、人に読みやすい答案の型を完成させることができたと思います。その他、多くの受講生の中での自分の位置がわかるので、一喜一憂することもありましたが、結果としてそれが自信につながり、本番直前にもよくできたときの成績表や答案、コメント欄をみて気持ちを落ち着かせていました。
さらに、私は、ロースクールの期末試験期間でさえも、緊張で胃が痛くなってしまう自分の性格を熟知していたので、試験というものになれるためにも、ライブクラスに欠かさず出席しました。本試験本番は、会場まで1時間以上かかる実家から通うため、電車の遅延も考慮して、集合時刻の1時間半前に会場付近に着き、喫茶店で最後の仕上げをしようと決めていました。そのような1日の過ごし方に慣れるためにも、朝から開講されるライブクラスの1時間半以上前に辰已の校舎付近に着き、喫茶店での飲み物や朝食の取り方、当日の科目の論証の確認等を本番同様行っていました。答練中も、ドアの近くに座ったり、教室前方に座ったりと本番当日を意識して毎回臨んでいました。辰已のスタンダード論文答練は、自身の勉強のペースに合わせて自由に参加日を決定できることが魅力の一つだと思いましたが、私は一番人が多く集まるライブクラスに欠かさず出席することで、本番さながらの緊張感を自ら作り出し、より有効に講座を活用していました。本番では、信じられないくらい緊張せずに済んだのはこういった練習が功を奏したと思っています。


6 勉強法
  私の勉強方法は、ロースクールの授業を大切にすること、そして、短答式試験と論文式試験の勉強を分けて考えないことでした。ロースクールの授業はいい授業もあればそうでない授業もありましたが、その分野を深く勉強できるのはその時だけだと考えて取り組んでいました。その際には、予習だけでなく、毎授業後15分でもいいので、その日のうちに授業内容を復習するように心がけていました。授業で疑問に思ったことなどを解消するには早いうちがいいですし、期末試験の直前になると友人や先生に質問に行くのも億劫になってしまいがちだったからです。
短答式試験と論文式試験を分けずに勉強するというのは難しいようにも思えますが、短答式試験の過去問を解きながら、これが論文で聞かれるとしたらどんな聞かれ方をするだろうかと考えたり、論文式試験で大きく問題になっていたのだからこの肢は×だろうなどと、各問題を解く際に数十秒立ちどまって考えるだけで、1つの問題からより多くの知識を吸収できたと思います。また、直前期には、基本書と判例百選の目次のみをみて、結論→規範という順に思い浮かべることで、短答式のための最後の知識確認とともに、論証の確認をすることができました。
  もっとも、短答式試験で足切りを考えるだけでなく、高得点を目指すためには、細かな知識の補充や対策がさらに必要だったと思います。新司法試験で出題される刑事訴訟、民事訴訟の手続の問題については、模擬裁判の授業を受講することである程度対応できていましたが、一審解説を読み込むことや該当部分の条文の素読をもっとできればよかったです。憲法、民法、刑法については、法学部在学中から、肢別本を利用していましたが、他の科目については手が回らなかったので、少なくとも3年生の初めごろから始めて、全ての科目の肢別本を3〜5回回せればよかったなと思っています。
 
7 書籍
  上新司法試験の科目は膨大なうえ、基本書も様々です。でもそれは逆にいうと、それさえ読めば受かるというような本、それを読まなければ受からないという本がないことを意味すると思います。また、それぞれの基本書には、執筆者の先生が専門としておられる分野によって濃淡があります。そのため、各科目で様々な基本書を読みましたが、以下ではなかでも繰り返し利用したものを掲げます(敬称略)。
知識の総まとめとして、辰已の趣旨規範ハンドブック(公法、民事、刑事、倒産)
芦部 「憲法」
櫻井・橋本 「行政法」
佐久間 「民法の基礎T、U」
リーガルクエスト会社法
山口 「刑法」
酒巻 法学教室連載
伊藤 「破産法・民事再生法」

8 メッセージ
 新司法試験は、受かるべくして受かる人と落ちるべくして落ちる人がいるといわれます。前者と後者を分けるのは様々な要素があるとは思いますが、私は、前者は自分の勉強方法を確立している人、後者はそうでない人だと思います。しかし、「自分の勉強方法」には正解がなく、万人に共通する対策はないと思います。試験が近付くにつれて、周りのみんながゼミを組んでこなしているのに自分が持っていない演習本や、基本書が気になります。しかし、受験勉強を本格的に始める時期から様々な合格者の体験記を読んでいれば、良いところを盗んで自分の勉強方法の確立につなげることができますし、いろいろな方法があるんだと冷静に考えることができると思います。人はそれぞれ得意・不得意がありますし、確保できる勉強時間や環境も様々です。自分と全く同じ人はいないと割り切って、一人の合格者の意見を鵜呑みにせず、たくさんの人の経験を自分なりに評価してください。私の一つの経験が皆さんにとってたたき台として参考になればと思います。

  
1 26歳
2 東京大学法学部
3 2009年 東京大学法科大学院(既修)入学
4 新司受験歴 1回
5 旧司受験歴 1回(短答1回)

1.自己紹介
 私が法曹を目指すに至ったのは、少し遅めの大学3年の冬でした。通常の就職活動をする予定でしたので、それまでは法学をマジメに学んだことはなく、そのため、LSの既修に入るために1年留年することになってしまいました。結局大学生の5年目に東京大学LSに合格し、2年のLS生活を経て、今回、合格することができました。
 このような経緯ですので、記念受験を除いて旧司の経験はないと言ってよく、LS最終学年になるまで、司法試験予備校に通ったことはありません。したがって、読者の皆様の中に、同様に予備校に通ったことがなく、いわゆる受験テクニックを良く知らないという方がおられましたら、本日の話は、特に参考になるのではないかと思います。

 

2.法科大学院1年目
(1)日々の過ごし方

 法科大学院1年目は、講義の予習・復習で手一杯でしたので、そこまで試験対策をする時間はありませんでした。もっとも、教授の言うことを単に聞いているのではなく、今自分が何をしているのかは常に意識し、力の入れ具合は調整していました。つまり、基本判例の読み解き方、判例の射程等を学ぶときは、そのまま司法試験にも役立つと思い、全力で勉強しました。他方、学者しか関心を持たないような複雑な議論が始まったときは、頭の片隅にでも置いておけばいい程度の気持ちで、時間や精力をかけることはしませんでした。このように、LSの講義は自分の都合の良いように活用すれば、巷で言われるように無駄だ、遠回りだとはいえないと思います。
(2)自主ゼミ
 法科大学院1年目で行った数少ない受験対策らしいことは、自主ゼミでの答案検討会です。素材としては、LSの定期試験の過去問を用いていました。やり方としては、事前に答案を作っておき、当日はお互いの答案を指摘し合いながら、問題に検討を加えていくというありきたりのものでした。所要時間としては通常は2〜3時間でしたが、5時間ほどに及ぶこともありました。時間のあるときであれば、奥深い論点については徹底的に疑問をぶつけておくことは、その後のためにも大切だと思います。もっとも、教科書・判例集をろくに参考にせずに、思いつきだけで喋っていたこともあり、時間の浪費であったと反省しています。自主ゼミはやり方次第で効果が全く違いますので、それぞれ工夫することをお勧めします。
 また、この自主ゼミを通して、予備校等で既に答練の講座を経験していた友人の読みやすい答案を目の当たりにして、刺激をうけたことを覚えています。それまで、自分の答案は段落番号もなく、一般論(規範)と具体的事実(あてはめ)が一緒くたになりがちな、今思えば汚い答案でした。他方、友人の答案は、問題提起・規範・あてはめ・結論が段落番号つきで整理され、問題提起と結論の対応関係、条文の引用など、すべてが整っていました。単なる形式面とはいえ、読みやすく伝わりやすい文章だと感嘆し、大いに参考にさせてもらいました。

 

3.春休み〜9月
 本格的な受験対策は、法科大学院1年目の春、2年目(最終学年)を迎える前の春休みにはじまりました。この時期に特別の自主ゼミを組み、過去問を1年分解き、続いて再現答案を検討しました。使用したのはハイロイヤーの再現答案集やぶんせき本ですが、これらには様々なレベルの答案が載っており、何を書いたら受かるのか、どの程度の欠点が許されるのかが具体的に分かるので、受験直前まで愛読書の一つとして活用していました。この検討を通じ、その後身につけるべき基本姿勢を一通り学ぶことができました。例えば、一般論であれば、条文の趣旨と規範(判断基準・考慮要素を含む)をコンパクトにまとめ、原則として反対説を書かなくて良い。あてはめにおいては、事実とその評価が大切である、等の事項です。このような教訓はよく言われていることですが、現実に合格者の答案においてどのように実践されているかを確認することも重要です。
 私は、過去問はできるだけ早く着手することを勧めます。少なくとも1年分は、既修ならばLS入学直後に、未修ならば一年次が終了したときに体験してみてください。これによって、答案に求められていることを意識しながら勉強することができるからです。例えば、事実の重要性を知らないまま漫然と判例研究の講義を受けていると、理論的な部分にのみ目が行きがちで、他のことは右から左へ聞き流してしまいます。しかし、事実が重要で、しかも、論述の上ではその重みづけも必要であるということを知っていれば、全く同じ講義でも、教授がどの事実に着目しているか、判例の射程を決めるクリティカルな事実は何かといったことに着目しつつ、必要なことを効率よく吸収できるわけです。
 このように過去問に触れてからLSの最終学年を過ごしたわけですが、意識が変わるだけでこんなにも講義の聞こえ方が違うのか、と自分自身おどろいた記憶があります。そして、その後の自主ゼミは、過去問の検討を中心に行うようにしました。

 

4.受験対策
 夏休み以後はLSのカリキュラムもほとんどありませんでしたので、受験対策に専念しました。ここまで時系列で追ってきましたが、ここからはテーマごとに述べさせていただきます。

(1)自己マネージメント
 私の勉強時間は、年明けくらいまでは、月〜土は8時間・日曜は4時間。年明け後は、月〜土が10時間、日曜は6時間といった具合でした。もちろん勉強時間は人それぞれですが、大事なのは、自分で決めたペースを守ることだと思います。
 私の場合、毎日勉強時間を記録し、ノルマに対してプラスかマイナスかを、累積させていました。たとえば、私のノルマに対し、直前期に毎日11時間勉強した場合、6時間のプラスが生まれるわけです。その6時間は貯金のようなものですから、日曜のノルマにわりあて、一日オフの日を作ることができます。それを楽しみにたくさん勉強しようとする動機付けにもなります。逆に、丸1日さぼってしまった場合、10時間のノルマがあたかも借金のように溜まってしまうので、後日少し無理をして借りを返さなければなりません。お恥ずかしい話、結局は年中“借金”で火の車状態だったのですが、それはさておき、この方法のよいところは自分を数字の形でマネージメントできるところと、何より自信につながることです。つまり、今まで、何千時間勉強したぞと、受験前日に胸をはって自分に言い聞かせることができるのです。
(2)情報の一元化
 ご存知の通り、司法試験に必要な知識は膨大です。優良な参考書は何冊もありますが、全てに手を出し、100%自分のモノにするのは不可能です。むしろ、ボクサーが無駄な脂肪をそぎ落としていくように情報を集約し、頭の中を重要な知識のみで固めておくべきです。そこで大切になるのが情報の一元化の作業です。つまり、日々の学習の過程で、必要最低限の情報を、コンパクトな教材にまとめていくのです。
 私がこれを意識したのはLS入試の失敗があったからです。LS入試の直前、全体の復習をしようという段階になって、例えば民法だけで高く積みあがった内田教科書をみて、絶望感におそわれたことを記憶しています。予備校の出版する体系書も含め、教科書類だけで全体を数日で復習するのは、無理なのです。そこで、司法試験ではその反省を生かし、自分だけの総復習用の教材を作っておこうと思い立ちました。
 私が使ったのは趣旨規範ハンドブックです。趣旨規範ハンドブックには、最低限の条文や制度の趣旨と、判例や通説の規範がコンパクトに載っています。確かに、司法試験に必要な全ての知識が載っているわけではありません。しかし、そこがこの本の良いところでもあります。つまり、この本の特徴は、ぜいたくな「余白」にあると思います。私は、この余白に、自分が学習したことのエッセンスを書きこんでいきました。たとえば、その論点の真の問題の所在ないし理念、その論点で採るべき思考過程、論文試験で使う可能性のある反対説、規範を覚えるためのキーワード、答練等で自分の犯したミス等です。もちろん、全てのことを書き込むだけのスペースはありませんが、そもそもの目的が記憶の喚起なので、メモ程度の記載ができれば十分であると考えていました。
 さらに、この本を使用しながら気付いたことですが、この方法は自分の勉強のペースメーカーにもなります。つまり、メモを書き込んだ部分は、講義・自主ゼミ・スタ論で触れたことのある論点であり、真っ白なままの部分は、夏休み以後、一度も触れていない論点だということが丸わかりなわけです。これにより、適宜時間をつくって、触れていない論点を復習することで穴を無くす、という勉強法が可能となりました。
 なお、情報の一元化については、一から自分のノートを作る人もいましたが、これはおすすめしません。趣旨規範ハンドブックに載っているのは、条文・判例・通説のみであり、絶対に間違いがない部分ですから、そのまま利用するのが賢いと思います。また、条文判例本を使ったり、もっと分厚い本を使ったりする人はいましたが、冊数、ページ数が増えてしまうのが難点です。

(3)論文:スタ論
 論文はスタ論を中心に勉強していました。スタ論のもっとも賢い利用方法は、復習にあると断言できます。辰已の採点基準は1点刻みの加点方式です。これは本試験とは違うので意味がないという批判がありますが、これはもったいない見解です。そういう人に問い返したいのは、「でも、全ての採点基準に触れられなかったのは事実だ。その原因は何だろうか。」ということです。その答えは、単純に実力不足だということに尽きるでしょう。私は、添削済みの答案が返却されたときに、自分が落としたあらゆる加点項目について、見落とし、知識不足、書いたが表現が悪い、現場で迷った上であえて書かなかった、そもそも加点項目に同意できない、といったように分析を加え、その概要を自作の復習シートに記録していました。そして、復習すべき点が見つかったら、基本書や辰已から配られる解説書に立ち返って、ゆっくりと復習しました。
 また、当然のことですが、単純に答案の練習の場としても役立ちます。私は、毎回目標を設定して望んでいました。今日は三段論法に気をつける、事実の摘示・事実の評価・法的評価の流れを意識する、途中答案を作らない、論述全体の分量バランスを美しくする、などです。漫然と受講するのではなく、答練のたびに一つ成長できるように意識していました。

(4)短答:スタ短、肢別本
 択一対策には、スタ短と肢別本を利用していました。スタ短は、当然のことながら、時間通りに解くことの練習になります。本年度の刑事系では、時間が足りずに点を落としてしまった人も少なからず居たようですが、私はスタ短を通じ、原則として1問につき2分で解くという訓練を重ねておいたので、そのようなミスは避けることができました。
 またスタ短の解説書は、単なる条文知識問題ですら、条文の趣旨に立ち戻った解説がなされていたり、その他色々な工夫が凝らされていました。また、単なる○×の次元を超えて、その分野の支配原理は何かなどを指南する記事も全ての設問についており、大変参考になりました。私としても、常々、論文も択一も法学に変わりはなく、学習において明確な区別をする必要はないと考えていたので、ついでに判例の規範も暗記してしまおうなどと考え、比較的時間をかけて復習していました。
 知識のインプットは主に肢別本で行いましたが、網羅性があり、基本的にはこれで短答の上位が狙えます。私は、間違えた問題にチェックをつけておき、それが解けるようになるまで何度かまわす。おおむね全問解ける段階になったら、もう一度全体を通して解くという、ごくスタンダードな利用法でした。根気と時間が必要ですが、これが王道かと思います。

 

5.最後に
 以上、私の体験を述べさせていただきました。ここまで偉そうに述べてきましたが、大事なのは、自分にあった勉強方法を日々考えながら勉強することだと思います。人間には記憶が得意か否か、短期集中型か否か等、違いがありますから、全ての人に妥当する勉強方法など存在しません。以上述べた勉強法も、先輩のアドバイスをヒントに、自分の性格・能力にあったものを取捨選択しながら編み出したものです。ぜひ、色々な方の話を参考にし、工夫を加え、120%の力を発揮できるように、楽しく勉強してください。

 
 
 
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