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2011(平成23年)新司法試験/公法系憲法「採点実感」について
辰已法律研究所の見解 |
■公開:2012年01月19日
■更新:2012年03月03日
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1月6日「平成23年新司法試験の採点実感等に関する意見」が発表されました。
そのうちの、公法系科目第1問(憲法)について、以下のような記述があり、その解釈につき、一部の受験生の間に若干の混乱があるようですので、辰已法律研究所としての所感を申し述べます。 |
■「平成23年新司法試験の採点実感等に関する意見」(憲法)記述(一部抜粋)
「平成23年新司法試験の採点実感等に関する意見」の全文はこちら(法務省サイト)
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7 事案の内容に即した個別的・具体的検討の必要性(パターン的当てはめの有害性)
・ 最初から終わりまで違憲審査基準を中心に書きまくるという傾向はますます強まっているように感じられる。最初にこの状況で適用されるべき違憲審査基準は何かを問い,この場合は厳格な(あるいは緩やかな)基準でいく,と判断すると,後は「当てはめ」と称して,ほとんど機械的に結論を導く答案が非常に目に付く。
・ 原告の主張を展開すべき場面で,違憲審査基準に言及する答案が多数あった。違憲審査基準の実際の機能を理解していないことがうかがえるとともに,事案を自分なりに分析して当該事案に即した解答をしようとするよりも,問題となる人権の確定,それによる違憲審査基準の設定,事案への当てはめ,という事前に用意したステレオタイプ的な思考に,事案の方を当てはめて結論を出してしまうという解答姿勢を感じた。
(※下線は辰已法律研究所で附した。) |
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当該採点実感は長文ですが、特に上記の下線部分について、ここで違憲審査基準を書くこと自体が誤りであるかのようにも読める、ということで、一部受験生の間で憲法の答案の書き方が分からなくなったというような混乱の声がありました。
これからいよいよ本格的な司法試験対策に突入する時期ですので、受験生のかかる疑問・不安を放置しておくことはできません。そこで、採点実感発表後、辰已法律研究所では、以下のようなアクションを起こしました。 |
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複数の高名な憲法学者の先生にご連絡し、当該採点実感についての意見を複数聴取しました。 |
| A |
指導経験豊富な辰已専任講師陣(弁護士)で合同会議を実施して意見を集約しました。 |
| B |
辰已法律研究所は相当数の2011年度(平成23年度)の合格者の再現答案を保有していますので、実際の答案ではどうであったのかを上位者の答案につき精査しました。 |
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| 以上の真摯且つ慎重な検討の結果、辰已法律研究所としては(現時点で)当該採点実感に関し、以下のように考えます。 |
| (1) |
当該採点実感は、それだけを単独で読むのではなく、採点実感全文及び「出題趣旨」ともあわせて総合的に解釈すべきである。 |
| (2) |
とすれば、当該委員は、原告が違憲審査基準を論じるのはダメといっているのではなく、問題となっている具体的事情を考慮することなくいきなり違憲審査基準を争点とするような、書き方に問題のある答案が多かったことを指摘し批判しているのである。 |
| (3) |
答案では、まず原告が原則的に主張すべきことを具体的事実から丁寧に示す必要があり、そのあと結論部分で違憲審査基準を示すかどうかは論理の流れとして書いてもいいし、書かなくてもいい(なお、辰已の保有する上位者再現答案のほとんどが違憲審査基準に言及していました)。 |
| (4) |
違憲審査基準をあたかも争点であるかのように最初に記述し、あとは「あてはめ」ればいいという思考方法は妥当ではない。 |
| ※ |
以上を要するに、受験生の皆さんには、当該採点実感の特定の箇所・文言だけをとらえて混乱するのではなく、採点実感全文及び出題趣旨を全体的に熟読・理解し、冷静に対処されることを願うものです。
この点につき、当該「採点実感」につき、辰已専任講師・弁護士の西口竜司先生が、スタンダード論文答案練習会(第2クール)の公法系2回目で、10分程度で分かりやすく解説しましたのでこれをストリーミングで公開します(どなたでもご覧になれます)。 |
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