2021年度 予備試験【論文式試験】に挑戦される皆様へ

Yell for all challengers

いよいよ第11回予備試験論文式試験が始まる。
全国で、最大2,723名のチャレンジャーが、満を持した戦いを開始します。

辰已法律研究所も、第1回~第10回の本試験を踏まえつつ、司法試験予備校として約半世紀の誇りをかけて、予備試験スタンダード論文答練、論文予想答練、そして論文公開模試に至るまで、受験生の皆さんの真剣さに応えるべく、分析と予想に全力を挙げてきました。

あとは、皆さんの大健闘と大成功を祈るのみです。
ここに、辰已法律研究所恒例の「講師陣による渾身のエール」をお届けします。
些かでも、全国の予備試験論文受験生を励ますことができれば幸いです。

頑張れ予備試験受験生!
頑張れ!

辰已法律研究所 所長 後藤守男

予備試験論文直前激励文

刑事実務の論文試験では、犯人性や共犯者の供述の信用性などを通じて、構成要件に当てはめる具体的事実を抜き出して、要件に該当するかどうかの評価を自分の言葉で行うという能力が試されていると思います。そのためには、地道に具体的事実を抜き出して、自分の言葉で評価するという姿勢を貫いてください。特に注意するのは、問題文の中から具体的事実を抽出して、要件に該当するか否かの結論を述べるのは、「評価」をしたことにはなりません。あくまでもその事実からどのような事実が推論できるかを検討して、その推論の過程を自分なりの言葉で説明することが「評価」であるということを忘れないようにしてください。

また、近時、公判前整理手続の問題も重視されていますが、①弁護人に対する争点明示義務を課していること、②そのために必要な検察官の手持ち証拠をできるだけ開示させること(開示させる権利を与える代わりに、請求証拠に対する意見を述べる義務、主張内容を明示する義務が課されている)、という制度趣旨に基づいて答えるようにすることが大事であると思います。

最後まで諦めないで頑張ってください。

元司法研修所教官・弁護士 新庄健二先生

元東京高検検事
元司法研修所教官
弁護士
新庄健二先生

努力は裏切らない

元中日ドラゴンズの監督の落合博満さんの名言です。今までやってきた努力は裏切らない。人知れずコツコツと積み重ねてきた努力は必ずや力になります。周りが遊んでいるときに頑張ってきたこと、正月に努力したこと、通勤電車の中で必死で定義を覚えたこと、家族にお願いして勉強させてもらったこと。他の誰よりも積み重ねてきた1つ1つの努力が結果へと繋がっているのです。前を向いて自分を信じて頑張ってきてください。今までやってきた努力は裏切らない。あとはバッターボックスになって無心でバットを振ることです。祈!合格!

辰已専任講師・弁護士 西口竜司先生

辰已専任講師・弁護士
西口竜司先生

基本に忠実に

予備試験の論文式試験で出題される問題は、①基本的な問題と②極めて難しい問題とに大きく分けられると感じています。問題の難易度がバラバラである点が特徴的です。

そのため、貴方は、問題文を検討する初めに、その問題の難易度がどの程度かを判断してください。

そして、①基本的な問題と判断した場合には、きちんと書き切ってください。具体的には、他の多くの受験生に書き負けないように、判例を意識できるときは判例も意識しながら、条文及び制度趣旨から明瞭な規範を定立し(大前提)、問題文の事実を複数引用し、引用した事実を評価し、評価に基づいた認定をし(小前提)、結論を導いてください。

それに対して、②極めて難しい問題と判断した場合には、問題文と条文を何度も読みながら「他の多くの受験生が厚く書く事項が何か。」を考え、書くと決断した事項のみを簡潔に答案に書いてください。

貴方が今年の予備試験の論文式試験に合格されることを祈念いたします。

辰已専任講師・弁護士 福田俊彦先生

辰已専任講師・弁護士
福田俊彦先生

「今できること」

いよいよ論文式試験です。完璧に勉強できたという受験生の方が少ないかと思います。ただ,それを後悔していても合格には近づきません。合格に近付くために最善を尽くしてください。それは問題文に向き合うことです。近年の論文式試験は,問題文中に検討してほしい事実が書いてあります。未知の論点が出た場合には,それらの事実を使えるように工夫できないかを考えてみてください。問題の特殊性を検討し,悩みを見せることができていれば,完解でなくとも必ず点数は入ります。そして,当該科目が終了したら,とりあえずその科目のことは忘れて次の科目に集中してください。

辰已専任講師・弁護士 松永健一先生

辰已専任講師・弁護士
松永健一先生

令和3年論文合格にむけた最後のアドバイス

1 問題文をしっかり読むこと。特に設問の指示を読み違えないように注意(書かなくてもいいという指示の見落としにも注意)。

2 事案の概念図や時系列の表は必ず書くこと。この作業により、事実誤認を防止できるばかりか、論点の所在に気づくこともできます。

3 勇気を出して、問題文の具体的事実を直視し(与えられた事実には、必ず特殊性があります。ここから逃げてはいけません)、自分の頭で考えてください。決して既知の「論点」を探そうとしないこと。

4  まずは条文が出発点です。設問のリクエスト(ないし「依頼者」が望むこと)を実現するための条文(と法的構成)を、素直に考えます。ここで出てくる法解釈こそが当該事案における「論点」です。法解釈には必ず理由もつけること。(関連する百選レベルの判例があれば、それを生かした論証をすること。

5  判例への言及は得点源になることが多いことを、強く意識しましょう。
①判例の規範を生かせる場合には、判例で用いられたキーワードを正確に書いた上で、それを使うのが得策です(合格答案の多くは判例ベッタリです)。
②判例と類似の事案が出題された場合には、判例の事案と同じ点と違う点を、当てはめの中で殊更に指摘するのが良いと思います(ただし、無理そうなら回避しましょう。合格のため必須とまでは言えません)。
③判例に反対の立場から論証するときも、判例の見解をを端的に記載した上で、それを批判して自説を展開するようにしましょう(知らないと思われると損です)。

6 「原則→不都合性→修正」もしくは「原則→例外」のステップを踏むこと。また、「条文→規範→あてはめ」の型を貫くこと。難問では、この構成を守るだけで評価が浮上します。

7 イレギュラーな事実や、問題文で詳しく書いてある事実は、必ず拾うこと。事実はプラス方向のみならずマイナス方向のものも必ず拾うこと。

8 最後の一秒まで全力で食らいつくこと。勝負を分けるのは、執念の強さです。多少のミスは、他の小問や他の科目で希釈される結果、致命傷になりません。諦めずに戦い抜こう。

辰已専任講師・弁護士 金沢幸彦先生

辰已専任講師・弁護士
金沢幸彦先生

「ハードルを上げすぎない」

予備試験論文式試験は、法曹になるための最も大きなハードルです。ご承知のとおり、熾烈な争いになります。受験生の皆さんの話を聞くと、どうも、「かなりレベルの高い」答案を書かねば合格しないと思っている方が多いようです。しかし、実際は、「数年間、法律を勉強した人が書く」レベルの答案が合格答案です。ミスもあります。そこまでの完成度はありません。当たり前のことを当たり前に、基本的なことをきっちり書く。それが、合格答案です。自ら試験を難しくしてはいけません。

辰已専任講師・弁護士 原孝至先生

辰已専任講師・弁護士
原孝至先生

自信をもって

まずは短答式試験の突破おめでとうございます。短答式試験という狭き門を突破したことに大いに自信を持ってください。
間もなく始まる論文式試験を突破することができれば,予備試験突破まであと少しです。予備試験を通過できれば,司法試験の合格は目の前です。
短答式試験を突破した実力をもってすれば,論文式試験は怖くありません。自分の実力に自信と誇りを持って,プレッシャーを楽むくらいの心構えで,堂々と論文式試験に挑んでください。

辰已専任講師・弁護士 宍戸博幸先生

辰已専任講師・弁護士
宍戸博幸先生

「筋を読む」

私は将棋のことをよく知らないが、藤井二冠の報道は欠かさずチェックしている。実は、論文試験と将棋は似ている。問題文という盤面を読み解き、王手まで詰めていく。出題者がいて、出題の趣旨を設定している点で、どちらかというと詰め将棋であろう。ヒントは、問いの内容であったり、問題文の具体的事実であったり、場合によっては誘導という形で所々にあるはずだ。実務に出た後には「筋を読む」という言葉を聞くことになるであろうが、予備試験はそれらの駒を使って解くように用意された問題だ。長考してもいいので、その出題の趣旨を読み切るまで、焦って書き始めないで頂きたい。その道筋が見えたとき、論文には合格できるだろう。

辰已専任講師・弁護士 村上貴洋先生

辰已専任講師・弁護士
村上貴洋先生

基本を大切に

改正民法が施行されて1年以上が経ちますが、司法試験ではここ2年間、改正民法の(昨年はメジャーな、今年はマイナーな)条文の基本を問うような出題がなされています。この点は、民法に限らず、すべての科目に通じるところでしょう。つまり、法律家は、法律の条文を駆使して、与えられた目の前の紛争を解決するのが仕事です。予備試験は、そのような法律家の資質があるかを試す試験ですから、まず条文の基本を押さえることが肝要でしょう。ヤマをかけず、今からざっと確認し、本番でも基本を丁寧に書いていきましょう。

辰已専任講師・弁護士 稲村晃伸先生

辰已専任講師・弁護士
稲村晃伸先生

見知らぬ問題が出たらラッキーだ!!

「うおっ!?こんな問題知るか!?」

こんな問題に出会ったらラッキーです。論文試験は、相対評価の試験です。
出題趣旨を捉えられていないのにA 評価になっている再現答案を見かけませんか?
難しい問題であればある程、自滅する方がたくさん出てきます。
ですから、「落ち着いて条文と事実にくらいつけさえすれば」、きっと良い評価になります。
ピンチの時こそチャンスです。これを忘れないでください。
「深呼吸」をして顔を上げて冷静になること。
途中答案に気をつけて、最初からスピードを上げて最後まで書ききってください。

辰已専任講師・弁護士 岩崎章浩先生

辰已専任講師・弁護士
岩崎章浩先生

今こそ、正しい努力が報わられるとき。

予論文試験は、具体的な事案を素材に、皆さんの思考力・対応力を見るためのものですので、予備試験突破のための天王山といえるでしょう。
緊張されている受験生もおられますが、それは実際に合格した多くの先輩方も同じでした。緊張は良い注意力につながる場合もありますから、必ずしもマイナスというわけではありません。
成功のためには、まず第一に、普段の皆さんの答案スタイルを守ることが大切です。本試験の現場で新たな方法論で臨むことは得策でなく、また、問題への対処以外の余分な労力を要します。
第二に、条文の引用には注意してください。応用事案において揺るぎない基礎力があるかが問われていますので、条文があるか、あるとすればいかなる要件が抽出されるか、といった基本は厳守するようにしてください。時間が余った場合には、条文の書き漏らしがないかをチェックしても良いでしょう。
第三に、当該事案において現れた当事者の利益に直結する事情は、これを無視して議論を進めるべきではありません。考慮すべきでない場合でも、なぜ考慮すべきでないのかを明示するようにしてください。予備試験の論文試験では、限られた問題文の紙面を使っているわけですから、無意味な場面設定は行われないのが通常です。そこに、いつもと違うイレギュラーな事実があるとすれば、そこは、論ずべきポイントと考えるのが相当です。
皆さんはこれまで多くの時間を試験対策に充ててきたはずです。今こそ、正しい努力が報わられるときです。皆さんがその実力を遺憾なく発揮されるよう、健闘を祈ります。

辰已専任講師・弁護士 城戸直樹先生

辰已講師・弁護士
城戸直樹先生

教養論文に勝つ─知による解放emancipation through knowledge─

教養系論文には(要約をのぞけば)模範解答が存在しません。そのため、設問条件に従いつつもオリジナルの仮説を披露することになります。したがって多様な名答案がありえ、また同様に多様な「迷答案」が存在します。
法律の専門知識以外にこれまで培ってきた自らの全教養・学識を動員して、妥当性validityがあり、簡潔・明解clarity & brevityである文章をめざします。
アイディア発想と表現において重要なことは、自分への正当な自信です。過剰な自信は不要ですが、自らへの信頼なしにすぐれた発想も説得力ある表現も発露されません。
応援しています。

小柴大輔先生

小柴大輔先生

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