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■公開:2016年03月11日
 

《平成26年》

 
判例年月日
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抜粋
関連規定
(司法書士試験
科目関連)
共同相続された上記受益権につき,相続開始後に元本償還金又は収益分配金が発生し,それが預り金として上記受益権の販売会社における被相続人名義の口座に入金された場合にも,上記預り金の返還を求める債権は当然に相続分に応じて分割されることはなく,共同相続人の1人は,上記販売会社に対し,自己の相続分に相当する金員の支払を請求することができないというべきである。
民法427条,
民法898条,
民法899条
本件選挙当時において,本件定数配分規定の下で,選挙区間における投票価値の不均衡は,平成24年改正法による改正後も前回の平成22年選挙当時と同様に違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったものではあるが,本件選挙までの間に更に本件定数配分規定の改正がされなかったことをもって国会の裁量権の限界を超えるものとはいえず,本件定数配分規定が憲法に違反するに至っていたということはできない。
憲法14条1項,
憲法15条1項,
憲法15条3項,
憲法43条1項,
憲法44条
本件選挙当時において,本件定数配分規定の下で,選挙区間における投票価値の不均衡は,平成24年改正法による改正後も前回の平成22年選挙当時と同様に違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったものではあるが,本件選挙までの間に更に本件定数配分規定の改正がされなかったことをもって国会の裁量権の限界を超えるものとはいえず,本件定数配分規定が憲法に違反するに至っていたということはできない。…
 憲法14条1項,
憲法15条1項,
憲法15条3項,
憲法43条1項,
憲法44条
刑法175条1項後段にいう「頒布」とは,不特定又は多数の者の記録媒体上に電磁的記録その他の記録を存在するに至らしめることをいうと解される。…不特定の者である顧客によるダウンロード操作を契機とするものであっても,その操作に応じて自動的にデータを送信する機能を備えた配信サイトを利用して送信する方法によってわいせつな動画等のデータファイルを当該顧客のパーソナルコンピュータ等の記録媒体上に記録,保存させることは,刑法175条1項後段にいうわいせつな電磁的記録の「頒布」に当たる。
刑法175条1項後段
以上の事情に照らせば,本件競売事件において,Cに対する売却不許可決定が確定した後,当初の入札までの手続を前提に再度の開札期日を開くこととした執行裁判所の判断に違法があるということはできない…
民事執行法64条,
民事執行法69条,
民事執行法71条7号,
民事執行規則46条
本件配当金は,関与することが禁止された無限連鎖講に該当する本件事業によって被上告人に給付されたものであって,その仕組み上,他の会員が出えんした金銭を原資とするものである。そして,本件事業の会員の相当部分の者は,出えんした金銭の額に相当する金銭を受領することができないまま破産会社の破綻により損失を受け,被害の救済を受けることもできずに破産債権者の多数を占めるに至っているというのである。このような事実関係の下で,破産会社の破産管財人である上告人が,被上告人に対して本件配当金の返還を求め,これにつき破産手続の中で損失を受けた上記会員らを含む破産債権者への配当を行うなど適正かつ公平な清算を図ろうとすることは,衡平にかなうというべきである。仮に,被上告人が破産管財人に対して本件配当金の返還を拒むことができるとするならば,被害者である他の会員の損失の下に被上告人が不当な利益を保持し続けることを是認することになって,およそ相当であるとはいい難い。したがって,上記の事情の下においては,被上告人が,上告人に対し,本件配当金の給付が不法原因給付に当たることを理由としてその返還を拒むことは,信義則上許されないと解するのが相当である。
民法1条2項,
民法90条,
民法708条
そうすると,上告人の上記契約に基づく受信料債権は,年又はこれより短い時期によって定めた金銭の給付を目的とする債権に当たり,その消滅時効期間は,民法169条により5年と解すべきである。
民法169条
同法35条1項の規定が,同法14条1項に基づく逃亡犯罪人の引渡命令につき,同法に基づく他の処分と同様に行政手続法第3章の規定の適用を除外し,上記命令の発令手続において改めて当該逃亡犯罪人に弁明の機会を与えるものとまではしていないことは,上記の手続全体からみて逃亡犯罪人の手続保障に欠けるものとはいえず,憲法31条の法意に反するものということはできない。
憲法31条
元利均等分割返済方式によって返済する旨の約定で金銭消費貸借契約が締結された場合において,借主から約定分割返済額を超過する額の支払がされたときには,当該超過額を将来発生する債務に充当する旨の当事者間の合意があるなど特段の事情のない限り,当該超過額は,その支払時点での残債務に充当され,将来発生する債務に充当されることはないと解するのが相当である。
民法488条
元利均等分割返済方式によって返済する旨の約定で金銭消費貸借契約が締結された場合において,借主から約定分割返済額を超過する額の支払がされたときには,当該超過額を将来発生する債務に充当する旨の当事者間の合意があるなど特段の事情のない限り,当該超過額は,その支払時点での残債務に充当され,将来発生する債務に充当されることはないと解するのが相当である。
民法488条
本件砂浜は,本件かぎ形突堤とともに,国が所有権を有し,国の直轄工事区域内に存在し,これが造成されてから本来の海岸管理者である兵庫県知事に引き渡されたことは一度もないこと,国は本件砂浜を含めて大蔵海岸についての海岸法上の占用許可を明石市に対して与えており,本件砂浜も国の一般的な管理下にあることを前提とした行動をとっていると理解できること,前記直轄工事区域内の海岸保全施設の維持管理を国がしていたことなどからすれば,本件砂浜についても,国がその安全管理をすべき基本的責任を負っていたというべきである。その責任を担うべき組織としては,大蔵海岸を含む東播海岸の海岸保全施設に関する工事等を主な業務とし,海岸管理者の代行権限を実際上行使していたと認められる姫路工事事務所であって,海岸の工事,管理に関する事務をつかさどっていた工務第一課は,その具体的担当部署の一つであったと認められる。そして,本件当時,本件砂浜の日常的な管理は国から占用許可を得ていた明石市が行っていたが,国と明石市の間には,本件覚書を含めて,本件砂浜における陥没続発のような異常事態への対応については明確な取決めがなかった。そのような中,姫路工事事務所は,市海岸・治水課から,平成13年6月には,本件砂浜の陥没発生状況やその原因について情報提供を受けて抜本的な対策工事を行うよう要請され,同市と共に陥没対策に取り組み始めていた。また,その当時から本件かぎ形突堤の瑕疵が原因で隣接する本件砂浜が陥没していると考えられており,国は所有する本件かぎ形突堤の安全管理という面からも周囲に及ぼす影響への対策を求められる立場にあったといえる。これらの事情に照らすと,本件当時,本件砂浜の具体的な安全管理が明石市のみに委ねられていたとはいえず,国の組織である姫路工事事務所もその責任を負い,その具体的担当部署の一つである工務第一課としては,自ら又は東播海岸出張所若しくは明石市に対して要請するなどして,本件砂浜の安全管理を具体的に行うべき立場にあって,明石市は,海岸管理者の代行権限者である国から占用許可を受けた者として監督を受ける地位にあり,国と共に本件砂浜の陥没対策に取り組んでいたのであるから,工務第一課の要請に応じないことはなく,出先機関である東播海岸出張所も同様であったと認められる。そうすると,工務第一課の課長であった被告人については,その地位や職責,権限に加え,その職務の遂行状況が,前記のとおり,本件のような事故を防止すべく本件砂浜の陥没対策に関して国側担当者として活動していたものであることなどに照らし,遅くとも打合せの席上で明石市から国としての対応を求められた同年6月15日以降,国土交通省による陥没対策工事が終了するまでの間,工務第一課自ら又は明石市若しくは東播海岸出張所に要請して安全措置を講じ,陥没等の発生により本件砂浜利用者等が死傷に至る事故の発生を未然に防止すべき業務上の注意義務があったと認められる。
刑法(平成18年法律第36号による改正前のもの)211条1項前段
夫と子との間に生物学上の父子関係が認められないことが科学的証拠により明らかであり,かつ,子が,現時点において夫の下で監護されておらず,妻及び生物学上の父の下で順調に成長しているという事情があっても,子の身分関係の法的安定を保持する必要が当然になくなるものではないから,上記の事情が存在するからといって,同条による嫡出の推定が及ばなくなるものとはいえず,親子関係不存在確認の訴えをもって当該父子関係の存否を争うことはできないものと解するのが相当である…
民法772条,
民法775条,
人事訴訟法2条2号
夫と子との間に生物学上の父子関係が認められないことが科学的証拠により明らかであり,かつ,夫と妻が既に離婚して別居し,子が親権者である妻の下で監護されているという事情があっても,子の身分関係の法的安定を保持する必要が当然になくなるものではないから,上記の事情が存在するからといって,同条による嫡出の推定が及ばなくなるものとはいえず,親子関係不存在確認の訴えをもって当該父子関係の存否を争うことはできないものと解するのが相当である。
民法772条,
民法775条,
人事訴訟法2条2号
この理は,新株発行の無効の訴えと同様にその請求を認容する確定判決が第三者に対してもその効力を有する株式会社の解散の訴えの場合においても異ならないというべきである。そして,独立当事者参加の申出は,参加人が参加を申し出た訴訟において裁判を受けるべき請求を提出しなければならず,単に当事者の一方の請求に対して訴え却下又は請求棄却の判決を求めるのみの参加の申出は許されないと解すべきである…
民訴法47条,
会社法833条1項,
会社法838条,
民訴法第1編第3章 当事者,
民訴法338条
2親等規制を定める本件規定は,憲法21条1項に違反するものではないと解するのが相当である。…2親等規制を定める本件規定は,憲法22条1項及び29条に違反するものではないと解するのが相当である。
憲法21条1項,
憲法22条1項,
憲法29条
人事に関する訴え以外の訴えにおける間接管轄の有無については,基本的に我が国の民訴法の定める国際裁判管轄に関する規定に準拠しつつ,個々の事案における具体的事情に即して,外国裁判所の判決を我が国が承認するのが適当か否かという観点から,条理に照らして判断すべきものと解するのが相当である。…民訴法3条の3第8号の「不法行為に関する訴え」は,民訴法5条9号の「不法行為に関する訴え」と同じく,民法所定の不法行為に基づく訴えに限られるものではなく,違法行為により権利利益を侵害され,又は侵害されるおそれがある者が提起する差止請求に関する訴えをも含むものと解される…このような差止請求に関する訴えについては,違法行為により権利利益を侵害されるおそれがあるにすぎない者も提起することができる以上は,民訴法3条の3第8号の「不法行為があった地」は,違法行為が行われるおそれのある地や,権利利益を侵害されるおそれのある地をも含むものと解するのが相当である。…このような訴えの場合において,民訴法3条の3第8号の「不法行為があった地」が判決国内にあるというためには,仮に被告が原告の権利利益を侵害する行為を判決国内では行っておらず,また原告の権利利益が判決国内では現実に侵害されていないとしても,被告が原告の権利利益を侵害する行為を判決国内で行うおそれがあるか,原告の権利利益が判決国内で侵害されるおそれがあるとの客観的事実関係が証明されれば足りるというべきである。
民訴法118条1号,
民事執行法22条6号,
民事執行法24条,
民訴法3条の3第8号
免責許可の決定が確定した債務者に対し確定した破産債権を有する債権者が,当該破産債権が非免責債権に該当することを理由として,当該破産債権が記載された破産債権者表について執行文付与の訴えを提起することは許されないと解するのが相当である。
民事執行法26条,
民事執行法27条1項,
民事執行法27条2項,
民事執行法33条1項
以上のような事実関係の下においては,総合口座の開設並びにこれに伴う総合口座通帳及びキャッシュカードの交付を申し込む者が暴力団員を含む反社会的勢力であるかどうかは,本件局員らにおいてその交付の判断の基礎となる重要な事項であるというべきであるから,暴力団員である者が,自己が暴力団員でないことを表明,確約して上記申込みを行う行為は,詐欺罪にいう人を欺く行為に当たり,これにより総合口座通帳及びキャッシュカードの交付を受けた行為が刑法246条1項の詐欺罪を構成することは明らかである。
 刑法246条1項
以上のような事実関係からすれば,入会の際に暴力団関係者の同伴,紹介をしない旨誓約していた本件ゴルフ倶楽部の会員であるAが同伴者の施設利用を申し込むこと自体,その同伴者が暴力団関係者でないことを保証する旨の意思を表している上,利用客が暴力団関係者かどうかは,本件ゴルフ倶楽部の従業員において施設利用の許否の判断の基礎となる重要な事項であるから,同伴者が暴力団関係者であるのにこれを申告せずに施設利用を申し込む行為は,その同伴者が暴力団関係者でないことを従業員に誤信させようとするものであり,詐欺罪にいう人を欺く行為にほかならず,これによって施設利用契約を成立させ,Aと意を通じた被告人において施設利用をした行為が刑法246条2項の詐欺罪を構成することは明らかである。
刑法246条2項
上記の事実関係の下において,暴力団関係者であるビジター利用客が,暴力団関係者であることを申告せずに,一般の利用客と同様に,氏名を含む所定事項を偽りなく記入した「ビジター受付表」等をフロント係の従業員に提出して施設利用を申し込む行為自体は,申込者が当該ゴルフ場の施設を通常の方法で利用し,利用後に所定の料金を支払う旨の意思を表すものではあるが,それ以上に申込者が当然に暴力団関係者でないことまで表しているとは認められない。そうすると,本件における被告人及びDによる本件各ゴルフ場の各施設利用申込み行為は,詐欺罪にいう人を欺く行為には当たらないというべきである。
刑法246条2項
認知者は,民法786条に規定する利害関係人に当たり,自らした認知の無効を主張することができるというべきであり,この理は,認知者が血縁上の父子関係がないことを知りながら認知をした場合においても異なるところはない…。
民法785条,
民法786条
時効の期間の満了前6箇月以内の間に精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者に法定代理人がない場合において,少なくとも,時効の期間の満了前の申立てに基づき後見開始の審判がされたときは,民法158条1項の類推適用により,法定代理人が就職した時から6箇月を経過するまでの間は,その者に対して,時効は,完成しないと解するのが相当である。
民法7条,
民法158条1項
権利能力のない社団は,構成員全員に総有的に帰属する不動産について,その所有権の登記名義人に対し,当該社団の代表者の個人名義に所有権移転登記手続をすることを求める訴訟の原告適格を有すると解するのが相当である。
民法33条,
民事訴訟法第1編第3章当事者,
民事訴訟法29条,
不動産登記法63条1項
共同相続された上記投資信託受益権は,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはないものというべきである。…共同相続された個人向け国債は,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはないものというべきである。
民法898条,
民法899条
共同相続人のうち自己の相続分の全部を譲渡した者は,遺産確認の訴えの当事者適格を有しないと解するのが相当である。
民事訴訟法第1編第3章当事者,
民事訴訟法40条,
民事訴訟法134条,
民法898条,
民法905条
認知者は,民法786条に規定する利害関係人に当たり,自らした認知の無効を主張することができるというべきである。この理は,認知者が血縁上の父子関係がないことを知りながら認知をした場合においても異なるところはない。
民法785条,
民法786条
 
 
 

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