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■公開: 2015年09月11日
■更新: 2015年09月16日

■INDEX
 2015年最新合格者体験談0613
  →福原 亮輔さん 慶應義塾大学法学部法律学科 2014年予備試験合格/司法試験1回目合格
  →加藤 慎也さん 駿河台大学法科大学院 未修コース/司法試験1回目合格
  →羽鳥 正靖さん 立教大学大学院法務研究科 既修コース/司法試験3回目合格
  →本田 陽子さん 早稲田大学法科大学院 既修コース/司法試験2回目合格
  
★2014年 司法試験合格体験談はこちら
  

司法試験の過去問中心の勉強を意識


PROFILE
2015年 司法試験合格者 
福原 亮輔(フクハラ リョウスケ) さん

1

出身大学・学部 慶應義塾大学法学部法律学科

2

2014年予備試験合格

3

司法試験受験歴 1回

4

受講歴

 

予備試験総択、予備試験口述模試、司法試験全国模試、選択科目集中答練(倒産法)
 
1 司法試験の受験を決意した経緯

 

 小学生のころから、人の役に立つ仕事がしたいと思い、弁護士を志すようになりました。大学生になって、法律の学習のおもしろさを知るようになり、よりいっそう弁護士になりたいと強く思うようになり、司法試験の受験を決意しました。
   
2 予備試験合格までの学習状況(法律学習)
  <短答>
 私が短答対策を本格的に始めたのは大学3年生の9月ころで、司法試験・予備試験の過去問を解くことを中心に勉強を行いました。理解があやしい部分などがあったときは判例六法を用いて、そこにメモをして、本番前に復習できるようにしていました。また、時間配分や試験慣れをするため、予備試験総択を受講しました。
 
<論文>
 大学3年生の4月〜12月に、自分の作成した答案を見てもらう機会があり、答案の作成についてはある程度自信がつきました。その後、予備試験論文式試験の日までに論証を暗記したり、論点が一通りのっている問題集を一周したりすることで、基本的な問題については、しっかり解けるようにしておりました。法律実務基礎科目対策については、3年生の9月に和田吉弘著『民事訴訟法から考える要件事実』を読むなどにより、行っておりました。
 
<口述>
 口述の勉強は論文式試験の合格発表後に行いました。刑訴と民訴の短答の過去問を2周行い、和田吉弘著『基礎からわかる民事執行法・民事保全法』を3周読むなどを行いました。これに加えて、辰已の予備試験口述模試を受講しました。
   
3 予備試験合格後の学習状況(法律学習)
  <短答>
 短答は今回から3科目になったので、特に民法と憲法の知識の精度を上げなければならないと考えました。そこで、民法と憲法については、辰已の肢別本を利用しました。短答については、予備試験のときに、司法試験・予備試験の過去問を3〜4周していましたが、肢別本には旧司法試験で出ていたような細かい知識ものっており、1周するのにかなり時間がかかりました。司法試験までに4周(2周目までは全問題解き、3周目・4周目は間違えた問題のみ)解きました。一方、刑法については、旧司法試験みたいな問題にはならないと思い、辰已の短答過去問パーフェクトをしっかりやるにとどめました。
 
<論文 7科目>
 7科目については、予備試験に合格するまで、司法試験の過去問を見たことすらなかったため、司法試験の過去問を解くことを中心に勉強を行っておりました。司法試験までに憲法はH18〜H25、行政法・刑事系はH18〜26、民事系はH23〜26まで解くことができました。解くときは、本番と同じ感覚で解かなければ意味がないと思い、必ず時間を計り、かつ答案を作成するようにしておりました。
 解き終わった後は、出題趣旨・採点実感を読むとともに、信頼できる解説がのっている書籍も参考にしました。具体的には大島義則著『憲法ガール』・『行政法ガール』、辰已のLIVE本(刑法、刑訴、民訴)を使用しました。また、辰已のぶんせき本にのっている再現答案を見つつ、自分の答案がどのくらいできているか評価しました。辰已のぶんせき本は上位合格したものから、不合格になったものまでさまざまな答案がのっているので、どのような答案が良い評価を受けるかというイメージをつかむことができました。
 これに加えて、予備試験に合格してから、刑法で問題演習が不足していると考え、井田良他『刑法事例演習教材』を使用しました。司法試験本番までに2周行ったことで、刑法の演習量不足の心配を解消することができました。
 
<論文 倒産法>
 倒産法については、大学4年生のとき、破産法の授業をとっていましたが、まだまだ司法試験レベルにおいては不十分な状況でした。そのため、ある程度時間を割いて勉強しました。まず、松村和徳著『倒産法概論』を2周読みました。このとき、1周目は普通に読み、2周目は同書の中にある問題を解きながら読みました。また、倒産法は条文が多く、どこにどの条文があるのか掴めなかったため、条文の素読を行いました。
 問題演習については、山本和彦他『倒産法演習ノート』を3周しました。1周目はすべての問題を解きましたが、あまりにも難しかったので、少し考えてわからなかったときは解説を読んでいました。解説もよく読まないと理解することができないものが多く、倒産判例百選を利用するなどして何とか進めました。その際、まとめておいた方が良い知識等は辰已の趣旨・規範ハンドブックにまとめました。2周目はしっかり答案構成しながら解きました。そして、3周目は間違えた問題のみを解きました。
 司法試験の過去問については、『倒産法演習ノート』の1周目が終わったあたりから、同時並行で解き始めました。全問題について、実際に答案を作成し、再現答案・出題趣旨・採点実感を読んで、どこがいけなかったのか自分で添削していました。その際、辰已の『倒産法 答案のトリセツ』は出題趣旨・採点実感に加えて、上位と中位の再現答案が載っていたため、上位答案を作成するにはどのようなことに気をつければよいのかという点やどのような書き方・表現をすればよいのかという点を中位答案と見比べながら学習できるため、非常に有益でした。ただし、これには平成23年度のものまでしか載っていないため、辰已の論文合格答案再現集(平成24年〜平成26年)も利用しました。
 さらに、これに加えて、後述するように、選択科目集中答練を受講しました。
   
4 辰已講座の利用方法とその成果
   私は、司法試験全国公開模試と選択科目集中答練を受講しました。
 例年、司法試験の倒産法選択の人の試験地が五反田であると聞き、本番と同じ会場で1か月前に模試を受けることができれば、本番も落ち着いて試験を受けることができると思い、できれば五反田で模試を受講したいと考えておりました。また、模試の結果で今自分がどの程度の順位に位置するのか確認したいと思っており、母数も多い方が良いと考えました。そして、辰已の司法試験全国公開模試は五反田が会場となり、かつ、母数も最大であったため、これを受講することにしました。司法試験全国公開模試では、司法試験が、特に初日が7時間、二日目が6時間とかなりつらい試験であり、体力を使うものであることを実感できました。ここで、司法試験の過酷さを実感できていたため、本番のときも何とか耐え抜くことができました。また、本番と同じ会場で、本番と同じ雰囲気を味わうことができたため、本番でもあまり緊張せずに試験に臨むことができました。このように、本番と同じ会場、同じ時間帯、同じ雰囲気で受講することができるため、司法試験全国公開模試は本番のシミュレーションとして最適でした。
 また、司法試験全国公開模試終了後、あまり倒産法の出来が良くないと感じ、かつ、司法試験までに家以外の場所で答案を書く感覚を忘れたくないと思い、4月の中旬に選択科目集中答練のハーフコースを受講しました。これは、合計4日間行われ、1日2問(3時間)、計8問を解くというものでした。選択科目の答案作成の量は7科目と比べるとどうしても少なくなりがちでしたので、この講座で8問も答案を作成することにより、不足分を補強できました。また、この時期に答案を家以外の場所で作成する機会を得たことで、試験の感覚を忘れないようにすることができました。
   
5 私が行った勉強方法
   予備試験合格後、司法試験までは司法試験の過去問を解くことが勉強の中心でした。しかし、司法試験では基本が重要であり、かつ、これがしっかり分かっていることを示せれば合格できると思っていたので、基礎的なことを怠ってはいけないと思っておりました。そのため、司法試験の過去問を解く合間に、予備試験に合格するまでに使っていた論証・基本的な論点がのっている問題集を一通り確認し、基本的な知識についてはほぼ完璧に書けるようにしておりました。
 また、最初に司法試験の過去問を解いて、再現答案を見たとき、予備試験以上に事実が多く、できる限り事実を拾い、これを評価していくという視点を身につけなければ、合格できないと考えました。そこで、過去問を解くときや模試などでは、これを意識して答案を作成するということを常に意識し、解き終わった後、しっかり事実を拾えているかどうかをきちんと確認するようにしておりました。
   
6 私が使用した本
  ・井田良他『刑法事例演習教材』(有斐閣、第2版、2014)
・山本和彦他『倒産法演習ノート』(弘文堂、第2版、2012)
・松村和徳『倒産法概論』(法学書院、初版、2014)
・大島義則『憲法ガール』(法律文化社、初版、2013)
・大島義則『行政法ガール』(法律文化社、初版、2014)
・和田吉弘『LIVE解説講義本 民訴法』(辰已法律研究所、初版、2014)
・前田雅英『LIVE解説講義本 刑法』(辰已法律研究所、初版、2013)
・新庄健二『LIVE解説講義本 刑訴法』(辰已法律研究所、初版、2014)
・倒産法 答案のトリセツ(辰已法律研究所、初版、2012)
・選択科目趣旨・規範ハンドブック倒産法(辰已法律研究所、初版、2013)
・ぶんせき本(辰已法律研究所、平成18年〜平成25年)
・論文合格答案再現集(辰已法律研究所、平成24年〜平成26年)
   
7 自己の反省を踏まえ、これから受験する人へのアドバイス
   予備試験合格後から、司法試験本番までは、6か月ほどしかなく、あれもこれもと考えていると消化不良に陥ります。私も当初あらゆる演習書をやろうと思っておりましたが、途中で全部はできないと思い、司法試験の過去問を中心としてあまり手を広げないようにしようと決めて勉強をしました。
 予備試験合格後から、司法試験本番まで時間がないことのあせりから、いろいろとやりたいと思う方も多いと思いますが、消化不良になっていると感じた場合は、司法試験の過去問を中心とした勉強が第一であると思って取り組むとうまくいくと思います。皆様の成功を心からお祈り申し上げます。
  

辰已なくして、合格なし


PROFILE
2015年 司法試験合格者 
加藤 慎也(カトウ シンヤ) さん

1

出身大学・学部 拓殖大学 政経学部

2

出身LS 駿河台大学法科大学院 未修コース 2012年入学 2015年修了

3

司法試験受験歴 1回

4

受講歴

 

スタ短特訓講座2015
2015年スタ論第1クール、2015年スタ論第2クール(西口クラス)
2015年スタ論過去問答練第2クール
 
1 司法試験の受験を決意した経緯

 

 大学3年生までは警察官志望でした。
 しかし、公務員試験の勉強の合間に、宇都宮健児著「弁護士、闘う」(岩波書店)を読み、貧困問題などを具体的に知ったことで、自分も宇都宮先生のように社会の不条理と闘う弁護士になりたいと思うようになり司法試験の受験を決意しました。
   
2 法科大学院受験前の法律学習
   法律政治学科だったので多少は法律を勉強していました。もっとも、司法試験を意識して本格的に勉強していたわけではなかったので、法律の勉強をしたとはいえない状況でした。
   
3 法科大学院入学後の法律学習
  (1)1年生
 入学前に辰已のガイダンスで「早くから司法試験対策をしたほうがいい。」と講師がおっしゃっていたので、基礎知識の習得もかねて短答対策から始めました。解説が丁寧になされている、辰已の「短答過去問パーフェクト」を繰り返しやりました。もっとも、民訴・刑訴は2年次からだったので、これら以外の科目をやりました。
 論文は、ロースクールの試験以外、書いたことはありませんでした。
 
(2)2年生
 勉強内容は、1年次と変わりません。ただ、両訴の勉強も始まったことから、これらの短答も行いました。
 論文を書き始めようと思い、過去問を書いてみたところ、書き方がさっぱりわからないことが分かったので、辰已のいわゆる10人本の上位答案を写経しました。
 ただ、予習に追われるようになり、司法試験対策から遠ざかる日々となりました。
 
(3)3年生
 授業も総合演習などで予習事項(文献調査など。)も多くなってきたことから、夏ぐらいまでは学校の勉強が中心でした。
 9月から始まった辰已のスタンダード論文答練(以下「スタ論」)などを受講し始めて、ようやく本格的な試験対策を始めました。
   
4 特に役に立った対策講座
  (1)短答対策
 過去問演習だけでは、出題されていない分野が穴となってしまいます。
 そこで、「スタ短特訓講座2015」を受講することにしました。これは、憲法・刑法各6回、民法9回で各回40問あります(計840問!)。すべての分野から出題されるため、穴をなくすことができました。
 また、講座には講師の解説講義がついており、効率的な問題文の読み方や解き方を教えていただいたことで、時間内に解き終わらないということもなくなりました(特に刑法は時間がかかる。)。
 こうして、穴をなくし、解き方のテクニックもマスターしたことで、短答は通過できました。
 
(2)論文対策
ア.スタ論第1クール、第2クール
 論文対策は、自分一人で対策するのは難しいと考えました。そこで、司法試験合格者に添削してもらえるスタ論を受講することにしました。過去問をベースに作問されているため、本試験のようにあえて設問ごとに難易度のバラつきを設けるなど、本試験さながらに答練ができました。
 そして、最大の魅力は配点表が詳細だということです。あてはめ要素一つ一つにも配点があり問題文の事実の重要度に応じて配点されているため、配点表を意識して問題文を読むことで、メリハリある答案が書けるようになりました。もちろん、論点の重要度に応じた配点や、規範の正確度に応じた配点なども充実しています。
 論文試験は、設問全体としての配点はあるものの、それ以外に配点が分からず、ついつい重要でないことを長々書いてしまったりしてしまいがちです。その点、詳細な配点表があることで復習の際、どうすれば得点が取れるかを学ぶことができ、答練が充実しました。
 こうした詳細な配点表があったからこそ、事実一つ一つの重要度を瞬時に取捨選択して、答案を書いたことが合格へつながったと思います。
 
イ.スタンダード本試験過去問答練第2クール
 過去問の重要性はいうまでもありません。しかし、スタ論のように配点表は公表されていないため、問題文から配点表を逆算する必要があります。これを自力で行うのは至難の業です。間違った対策をすれば合格からどんどん遠ざかってしまいます。
 そこで、司法試験を長年徹底研究している辰已では過去問を分析し配点表があるというので受講を決意しました。しかも、答案も採点されるので徹底的に過去問研究ができました。講師も辰已専任講師・弁護士の本多諭先生が一貫して指導してくださったので、ブレがありませんでした。
 もっとも、講義の時間の都合上、出題趣旨や採点実感は、すべて読むわけではないので自分で読む必要があります。
 
ウ.スタ論特訓講座2015
 スタ論初回の憲法で、20点というひどい点数で、「このままではやばい!」と危機感を抱いたため受講を決意しました。
 この講座は、問題文を先生と一緒に読んでいき、問題文の読み方から、それを答案にどう表現するかまで手取り足取り教えていただきました。
 おかげで、論文の基礎を学ぶことができ、その後のスタ論や過去問答練に活かすことができました。
 
エ.全国模試
 総仕上げは、辰已の全国模試に決めていました。母数が他の予備校に比べ圧倒的に多いことと、的中率が高いからです。
 また、作問ミスもなく安心して受験できると考えたからです。
 会場も本試験と同じであり、雰囲気をつかむことができました。受験生も真剣で、本番さながらでした。
 おかげで、本試験は思っていた以上にリラックスでき、普段どおりの力が発揮できました。
   
5 私がやって成功した方法
  (1)短答編
 肢ごとに、論文のように問題提起・規範定立→(あてはめ)→結論(○か×か)ということをやったことです。短答対策としてはもちろんのこと、論文対策にもなりました。
 
(2)論文対策
 スタ論や過去問の問題を徹底的に復習したことです。問題文をどう読めば、出題趣旨どおりに書けたのか、書けなかった原因は知識の欠如なのか、知識と問題をうまくリンクできなかったのか、など自分の点数にとらわれずに行いました。
 こうしたことで、目標を具体的に立てることができ、次回の答練に活かすことができました。
   
6 使用した書籍(辰已)
 

(1)条文判例本
 条文の下に趣旨が書いてあり、条文とセットで学習できました。短答も論文も趣旨から考えることで解くことができるので非常によかったです。また、判例も百選のみならず重判や最新判例も掲載されており、判例もセットで学ぶことができ、六法を見るだけでその条文に関連する判例を想起することができました。
 事案も要点をまとめてあり、短時間で事案のポイントを押さえることができました。判旨も重要なところは太字になっていたりするので、時間が無い中で、短時間で判例学習ができました。
 私は、入学当初から使用しており基本書の代わりに通読したりしていました。学年の後半は、辞書として重宝しました。
 
(2)短答過去問パーフェクト
 解説が非常に充実しています。解説の文章を答案風に読みかえると、問題提起→規範→あてはめ→結論という形式になっており、前述のとおり論文対策にもなり一石二鳥の本です。1年次から重宝しました。

 
(3)趣旨規範ハンドブック
 受験生の多くが持っていることから、最低でもここに書かれている知識は全てマスターしようと思い購入しました。
 規範もその理由付けも、要点がコンパクトに書かれているので、そのまま答案に表現していました。
 基本的には、繰り返し読み、覚えることに努めていました。

   
7 自己の反省を踏まえてのアドバイス
 やはり、早くから論文対策を始めるべきだったと思います。
 論文は、書けば書くほど伸びます(もちろん、正しい対策でとの前提。)。1回や2回書いただけで合格レベルへの到達は厳しいと思います。
 ですので、現時点で論文対策をしていない方は早急に論文対策をすべきです。
 司法試験は過酷な試験ですが、これを突破したときの喜びは他とは比べものになりません。
 「あぁ、努力してきてよかったな。」と思えるよう、ストイックに勉強に励んでください。
 みなさまの合格を心より祈念しております。
 

自分の弱点を把握することこそが重要。あと少しの修正こそが合格への第一歩。


PROFILE
2015年 司法試験合格者 
羽鳥 正靖(ハトリ マサヤス) さん

1

出身大学・学部 一橋大学 法学部

2

出身LS 立教大学大学院法務研究科 既修コース 2011年入学 2013年卒業

3

司法試験受験歴 3回

4

受講歴

 

2015年度 全国模試、スタ論福田クラス(第1クール・第2クール・ブリッジ講義)、短答完全征服講座、スタ短第2クール
2014年度 全国模試、合格開眼塾、スタ短第1クール・第2クール
 
1 司法試験の受験を決意した経緯

 

 私は、小学校4年生の頃から父の影響で知的財産権に興味がありました。そして、その後、大学の講義で知的財産法を含む法律の勉強をしていくうちに知的財産権絡みの法的紛争を取り扱う弁護士という職業に興味を持つようになり、司法試験の受験を決意しました。
 法科大学院に入学してからは、知的財産法関連の講義を受講しながら、学者や実務家の先生方の講義を受講し、司法試験の受験に備えました。
   
2 リベンジ合格に至った経緯
   私は、1回目の受験も2回目の受験も短答式試験は合格したものの、論文式試験は不合格でした。成績は、短答式試験はどちらも1000番台後半、論文式試験はどちらも2000番台後半で、総合評価はどちらも2700番近辺と微妙でした。
 元々3回までは新司法試験を受験しようと思っていたということもありますが、2回目の不合格が判明した段階であと少し何かを修正すれば合格まで届くのではないかという思いが強かったので、私は、3回目の受験を決意し、3回目で新司法試験に合格しました。
   
3 失敗した原因について
   1回目の受験については、失敗した原因は、過去問の検討不足及び論文答案作成の方法論の未習熟にあると思います。具体的には、新司法試験の過去問の検討自体が甘かった関係で、出題趣旨や採点実感から合格に必要な要素をつかむことができていませんでした。また、圧倒的に論文の演習が不足していたので、論文答案作成の方法論も習熟していない状態でした。
 2回目の受験については、失敗した最も大きな原因は、三段論法の軽視にあると思います。私は、2014年度に辰已専任講師・弁護士 柏谷周希先生の合格開眼塾を受講し、過去問の検討不足や論文答案作成の方法論の問題をある程度は解消しました。しかし、あまりに問題文の事実を抜いて評価することに目が行き過ぎたため、法律論から適切な規範を立てて適切なあてはめを行う三段論法を軽視する傾向がありました。合格者の方に再現答案の添削を行って頂いた際にも指摘されたことなので、三段論法の軽視こそが私の2回目の受験での最も大きな敗因なのだと思います。
   
4 原因の克服―辰已の講座や書籍を利用して
  (1)答案の書き方
 私は、3回目の受験のために、辰已専任講師・弁護士 福田俊彦先生のスタンダード論文答練(以下「スタ論」)福田クラス(第1クール・第2クール・ブリッジ講義)を受講しました。この講義を受講したのは、上述のような三段論法の軽視を中心とした私が抱えている問題を修正するためには、福田先生のすべらない答案のルールを習得することが最も効率的な方法なのではないかと思ったからです。
 結論として、福田先生のスタ論福田クラスは、私の合格のために必須ともいえる講義でした。まず、講義では福田先生が自作された今後の学習方針などが示された総論レジュメが配られますが、このレジュメは最もオススメできる教材だと思います。なぜなら、このレジュメを参照することで早い段階で今後の学習方針や答案の作成方法が把握できる上、その後にレジュメを何回も読み直すことで福田先生のすべらない答案のルールを実践することができるようになるからです。次に、福田先生の講義の内容も、素晴らしかったです。説明の分かり易さもさることながら、テクニックを誰でも実践可能なレベルに落とし込んで解説して下さいますので、非常にテクニックの実践がし易かったと思います。さらに、私はブリッジ講義という知識や答案の書き方を補充する講義も受講していたのですが、この講義もよい講義でした。なぜなら、福田先生が旧司法試験の問題で次の新司法試験に出そうな論点の問題を高レベルの参考答案を提示しつつ解説して下さったので、扱った論点については確実に書けるという自信がついたからです。
 結果的に、スタ論福田クラスを受講したからこそ、三段論法の軽視を中心とした私が抱える問題点が解消され、3回目の受験での合格につながったのではないかと思います。

(2)短答式試験対策
 また、上述のように短答式試験については思うように点数が上がらず、3科目化したことから全体的な平均点が高くなることも予想されたので、辰已専任講師・弁護士 金沢幸彦先生の短答完全征服講座も受講しました。この講座も私の合格を強力に後押ししてくれたと思います。
 まず、この講義の白眉は、何といっても講義の資料の短答合格ファイルです。短答合格ファイルは、短答式試験に必要な知識が条文ごとに整理されているので、知識の整理が非常にしやすい構成になっていました。また、短答合格ファイルはルーズリーフ形式になっていたので、スタ短でできなかった問題を関連する箇所に挟みこむことで自分の弱点について体系的に整理できるようになっていたのも良かったです。
 次に、金沢先生のポイントの指摘も秀逸でした。金沢先生がポイントとして指摘されたところを見返せば、短答式試験の問題で正答を導き出せるだけの知識はつきます。そこで、私はスタ短第2クールの問題を解く際には、金沢先生が指摘された部分についてのみ短答合格ファイルを概観し、その後に問題を解いて知識を自分の血肉にするようにしていました。
結果的に、この講座のおかげで、3科目になり平均点が格段に上がった短答式試験に対してもついていけるだけの確立した知識が身に付いたと思います。

(3)辰已書籍の活用法
 私が辰已書籍の中で特に活用していたのは、短答過去問パーフェクトです。
 この書籍については、福田先生のアドバイスに基づき、正答率が60%以上のものを何周も回しました。具体的には、@1周目は70%以上の問題を解き、A2周目は70%以上の問題のうち間違ったものや解答に迷ったものと60%以上のものを解き、B3周目以降は、60%以上の問題のうち間違ったものや解答に迷ったものを解いてつぶしていきました。@〜Bをやっていれば、合格に必要なだけの基本知識や短答式試験の解き方は身に付きます。
 なお、私は、これに加えて上述の短答合格ファイルでポイントとなる部分の知識は補強していました。何度も間違う問題の知識については、付箋を貼るなどして短答合格ファイルなどに反映させ、知識を体系的におさえるようにすると、自分の血肉になりやすいのではないかと思います。
   
5 その他の試験対策
  (1)スタ論の復習用まとめの作成
 スタ論については、必要なページのみをB5版のルーズリーフ用のファイルにまとめて、復習用のまとめを作成していました。このまとめについては、スタ論のレジュメの配点表を見ながら問題文を見返すと問題文のポイントとなる部分がよく分かり復習の際に非常に役に立つのですが、必要な情報はもっと絞れると思ったことから、作成を始めました。
 具体的には、私は、スタ論の問題文と配点表、優秀答案(通常はスタンダート答案のみ。福田先生が講義でおススメしていた場合やスタ論での出来が悪かった場合には、パーフェクト答案やゼミ生答案も綴じていました。)については、当該項目のページをレジュメから切り取った上でファイルに綴じていました。その他の解説等のページについては、福田先生が講義で話されたよくまとまっている解説や自分が分からなかった解説のみをファイルに綴じていました。
 ルーズリーフに綴じ込むことのメリットは、@講義の要点やスタ論の答案の反省点をルーズリーフにメモして新たなページとして挟み込むことでスタ論全体のまとめを作成できるという点とA何度も読んで不要になった記載はファイルから外し、復習用の情報を更に絞ることができるという点にあります。特に、Aは、無駄な参照箇所を削ることで復習の際の無駄な時間と労力を節約できるので、非常に大きなメリットです。具体的には、私は福田先生の講義の内容の要点をまとめたページや自分の答案の反省点や課題等を書き留めたページもファイルに綴じていたのですが、何度も読み直して書いてあることを自分の血肉にしたページはファイルから外していました。
 結果的に、このファイルを作成することで、試験直前まで役に立つスタ論の要点を網羅した最小限の復習すべき点のまとめが作れたと思います。

(2)旧司法試験・予備試験の問題の活用
 また、福田先生のアドバイスに基づき、民事系(民法、商法、民事訴訟法)に関しては、出題趣旨の出ている平成14年度以降の旧司法試験の問題や予備試験の問題を何度も繰り返し解きました。
 この方法は、同様の問題点が出てきた場合の対処法を養えるので、特に民法や商法が苦手な人にはオススメしたい方法です。個人的には、民法については、具体的な論理の流れを追う必要があるので、出題趣旨だけでなく参考答案も手に入れて自分の解答と比較した方がよいと思います。一方、商法については、新司法試験で求められているレベル的にはどのような問題意識が問われているのかを把握するだけでも十分だと思うので、出題趣旨を見て自分の解答と比較するだけでもよいと思います。なお、出題可能性の観点から、商法については、会社法や商法総則の論点は確認しましたが、手形小切手法の論点は無視しました。

(3)試験時の緊急回避策
 なお、勉強法とは関係ありませんが、福田先生がおっしゃっていた「分からないところは後回しにして分かるところから解く」という方法論は、本番の論文式試験で非常に役に立ちました。
 私の場合は、平成27年度新司法試験の選択科目の知的財産法第1問(特許法)と民法について、最後の問題は簡単に解けるのに途中の問題の解答がよくわからないという事態が発生しました。そこで、@少しページを飛ばしてまず簡単に解ける最後の問題から解き、Aその後ページを戻った上で途中の問題を時間ギリギリまで粘って書き、B最後に途中の問題と最後の問題との間の空白部分に斜線を引くという方法を用い、最後の簡単な問題を確実に解くという戦略を採りました。この合格体験記を執筆している段階では点数が分からないので何ともいえませんが、この方法を採ったおかげで、当該2科目の点数は、多少はマシになっているのではないかと思います。
    
6 自己の反省を踏まえ、これから受験する人へのアドバイス
   2回も司法試験に落ちてしまった身としては身に染みている話ですが、不合格だった方が精神的に一番落ち込んでいるのは、不合格が判明してから1ヶ月ほどなのではないかと思います。私も、この時期については、ローの同期の合格報告を聞いたりその同期に再現答案の添削を頼んだりする際に、自分が合格していない悲しさと悔しさで押しつぶされそうになっていたのを覚えています。しかし、この時期に再現答案の添削などを通じていち早く自分の弱点を把握し、その弱点を埋めるための学習計画を練ることこそが、来年の合格への一番の近道だと思います。辛いのはよく分かりますが、この時期の弱点把握こそが来年の合格の近道だと思って、是非とも再現答案の添削などは早いうちに合格者にお願いするようにして下さい。
 皆さんの合格を願っています。ここまで読んでいただきありがとうございました。
 

4099番からの脱出 〜敗因を克服し、司法試験に合格せよ〜


PROFILE
2015年 司法試験合格者 
本田 陽子(ホンダ アキコ) さん

1

出身大学・学部 上智大学 法学部

2

出身LS 早稲田大学法科大学院既修コース 2012年入学 2014年修了

3

司法試験受験歴 2回

4

受講歴

 

2015スタ論・福田クラス(第1クール、第2クール、選択科目)、2015スタ短(第2クール)、2015全国模試
 
1 司法試験の受験を決意した経緯

 

 中学生の時から世の中のルールである法律を勉強したいという漠然とした思いがあり、大学は法学部に進学しました。実際に法学部に進学し、法医学の授業で冤罪が冤罪被害者に与える影響の重大さを知り、冤罪撲滅に尽力できる仕事につきたいという思いが強くなりました。そこで、冤罪撲滅のために検事を目指すこととし、法科大学院への進学、司法試験の受験を決意しました。
   
2 法科大学院受験前の学習状況
   法科大学院受験前は、基本的には学部の授業に手いっぱいで、法科大学院受験のための勉強は大学2年の2月頃から開始しました。具体的には、某予備校で基礎講義を受講し、基本論証集を暗記するという学習が主でした。
   
3 法科大学院入学後の学習状況
   法科大学院在学中は、既修コースだったため、卒業に必要な単位数が多く、学部時代同様、授業で手いっぱいでした。そのため、あまり司法試験プロパーの勉強をする時間が確保できていなかったと自覚しています。司法試験対策という意味では、短答の勉強をする程度でした。
   
4 受験対策のために利用した辰已講座の利用方法とその成果
  (1)総論
 私は辰已の講座を利用しました。その目的は、@受験生のレベルを知ること、A受験生の中での自分の位置を把握することの2つです。この2つがなぜ重要なのか。それは、司法試験が相対評価の試験だからです。つまり、司法試験は、相対評価によって合否が決まるものである以上、自分が100点を取らなくても、受験生の中で上位約20%に入れば合格できる試験です。したがって、全受験生と比較して、上位約20%に入ればよいのです。そのために必要なことは、受験生のレベルを知り、かつ、その中での自分の位置を把握し、上位約20%に入れているか、入れていない場合、優秀答案等を参考に自分に何が足りていないのか、その不足を補うためには何をしたらよいのかを考え、実行することです。この点、辰已の講座は、受講生が多いため、受験生のレベルを知るために有用です。このように司法試験に合格するための勉強をするためには、@受験生のレベルを知ること、A受験生の中での自分の位置を把握することが不可欠です。したがって、辰已の講座を利用する際も、漠然と受けるのではなく、@Aを意識して取り組むことで、より有効活用できることと思います。

(2)スタンダード短答オープン(以下、スタ短)
 私は、短答式試験の時間配分に苦手意識を持っていたこと、平成27年の司法試験から短答が3科目になったことから、時間感覚を養うために受講しました。そのため、受講の際は、知識の習得というよりも、50分を有効に使えるようなふるまい方を習得することを重視していました。また、私は、より重要度が高いのは蓄積された過去問を繰り返し解くことだと考えていたので、スタ短の問題自体は、あまり繰り返し解くということはせず、解説を聞かないこともしばしばありました。その結果、1回目の受験の時よりも、最後の問題まできちんと考えて解く余裕があり、正答率も上がりました。

(3)スタンダード論文答練(以下、スタ論)・福田クラス
 私は、1回目の受験で不合格だった際の敗因分析の結果、書く練習が不足していたと考えていました。また、法科大学院在学中に答案作成をする機会が少なかったので、答案作成の方法にも不安を感じていました。そこで、前述した目的@A及び、書く練習・答案作成力の強化のために、辰已専任講師・弁護士 福田俊彦先生のスタ論(福田クラス)を受講しました。
 まず、福田クラスでは、最初の講義の際に、「スタ論をただ消化するだけのものにせず、目標を立てて、必ず1つずつ経験を積んでいくこと」というスタ論を受ける際の心構えを伺いました。これを実行するため、後述(5(1)参照)のような答案作成ノートを作成しました。
 次に、福田先生は、司法試験が相対評価の試験であるということ強烈に意識した指導をしてくださり、合格するために書けなければいけないこと、書けても書けなくても合否には関係のないこと等を明確に区別して教えてくださいました。この点を意識することで、復習の際に着目する部分も変わり、合格のために必要の部分に注力して復習をすることができました。また、日々の勉強の際にも合格のために必要な基本的な知識に重点を置いて勉強することができるようになりました。さらに、福田先生は、スタ論の問題について、復習すべき問題と、現場思考の練習であって問題のため復習する必要がない問題とをはっきりを示してくれ、復習すべき問題に注力して復習することで、限られた時間を有効に使うことができました。
 以上のように、毎回のスタ論の受講に際して作成し、積み重ねていった答案作成ノートと、メリハリをつけた学習・復習の結果、1回目受験の時は4099番だったのに対し、今年は1850番以内に入ることができました。

(4)全国模試
 まず、辰已の全国模試は、本試験と同じ会場、同じタイムスケジュールで行われるため、本試験の空気を知っておくという意味でも必ず受講すべきだと考えます。また、辰已の全国模試の特徴として、本試験の予想を兼ねているという点、受講生が多いという点が挙げられます。つまり、本試験で出題される可能性が高いと思われる問題を、多くの受験生が解いているということです。予想が的中した場合、自分がここで書き負けてしまうと、全体の中でも沈んでしまうので、不合格に直結しかねないミスになってしまう可能性があります。そのような事態に陥る可能性を減らすため、司法試験受験生の平均を狙うためにも受講した方がよいと考えます。
 次に、辰已の全国模試は、受験者が多く母数が多いので、全体の中での自分の位置が把握しやすく、本試験の成績とも相関関係があると感じます。さらに、早めの日程で受講すれば、返却された答案により、自分の詰めが甘い部分、最後まで時間をかけてブラッシュアップすべき部分を把握することができるので、直前まで迷わずに勉強を継続することができます。
   
5 受験対策のために私がやって成功した方法
  (1)答案作成ノートの作成
 私は、スタ論や過去問演習をただ消化するだけのものにしないよう、スタ論の受講後、過去問の答案作成後に、オリジナルノートを作成していました。具体的には、自分の作成した答案と優秀答案等とを比べて、ここはこう書いた方がよい等の反省点、いつも間違える論証、基本であるにもかかわらず書き落とした論点等の弱点、また、真似したいと思える事実の評価、取るべき思考過程、答案を作成する際の自分の癖等を1冊のノートにまとめていました。ポイントは、記載する内容は、合否に影響するような基本的な事項等に限定し、ノート1冊にまとめきることです。なぜなら、答案作成ノートは何度も何度も繰り返し見て、次回以降できるようにすることこそが重要であり、量が多いと何度も何度も見直すことが困難となるからです。このように、スタ論の受講や過去問演習の回を重ねるごとに答案作成ノートは完成していき、司法試験の本番の時までには、自分の答案作成の弱点等に特化した1冊の答案作成ノートが出来上がります。また、分量も多くなく、自分の弱点等のみ集中的に見直すことができるので、司法試験の試験開始の直前にさっと見直すことで、本番で同じミスをすることを防ぐこともできます。

(2)スケジュール管理
 まず、司法試験の特に論文式試験は、2時間という限られた時間の中で、自分の力を出し切らなければいけない試験です。私は、それを可能とするためには、常に時間を意識することが重要だと考えています。そのために、私は、スケジュールを時間で管理していました。具体的には、あらかじめ1日のスケジュールを短答2時間・論文5時間・暗記1時間等と分け、ストップウォッチを使い時間で区切っていました。このように、常日頃から、時間を意識して勉強をすることで、限られた時間の中でのふるまい方を身につけることができました。また、例えば短答に使えるのは2時間しかないと思うとその時間、集中して勉強うることができ、ぼんやりとして時間を浪費することを回避することできました。
 次に、勉強計画は長期・中期・短期と段階的に立て、特に短期の計画は無理のない計画を立てた方がよいと思います。なぜなら、計画通りに勉強が進めばよいのですが、きっちりと計画を立て、それが計画通りに進まないとそれ自体ストレスとなってしまうからです。私は、一日あたり8時間、週1日は予備日という計画を立て勉強をしていましたが、計画通りに進めば+αで勉強時間を確保することができ、計画通りに進まなくても予備日で調整することができたので、5月までの間、前述のようなストレスを感じることなく勉強を継続することができました。
    
6 受験対策のために使用した辰已書籍
  (1)合格100人本
 私は、1回目の受験の時は、最終の順位が4099番と凄惨たる成績だったため、結果発表後も何から勉強し始めればよいかわからず、まず、勉強方法を見直すことにしました。当然のことながら司法試験に合格するための勉強方法は1つではありませんし、また、合格体験記は、先輩方が辿った合格に続く勉強方法の道筋といえます。私は、勉強方法を見直すのに、辰已の合格100人本を使用しました。具体的には、自分と同じ条件すなわち、リベンジ・既修合格者の合格体験記を中心に読み込み、共通項やよいと思われる勉強方法をピックアップしました。それと自分の経験を振り返り、自分に不足していたと思われる部分を検討しました。その結果、私は書くことに対する慣れが圧倒的に足りていないと感じたため、そこを中心に強化することとし、スタ論の受講等を決定しました。

(2)短答パーフェクト
 前述したように、司法試験の短答式試験では、毎年、似たような知識が問われている以上、一番優先順位が高いのは、すでに10年分蓄積された過去問です。また、短答式試験では、すべての肢について正誤の判断ができなくても、正解することができます。そして、司法試験が相対評価の試験であることを踏まえると、多くの受験生が正答する問題を解けないのは致命的ですが、多くの受験生が正答できない問題は解けなくても合否には影響しません。そこで、短答式試験の対策としては、多くの受験生が正答する問題は確実に自分も正答できるようになることが重要だと考えました。
 学習方法としては、短答パーフェクトには、正答率が細かく記載されています。その正答率が、90%以上はA、60〜90%はB、それ以外はCとしました。そして、Aランクの問題から解いていき、間違えた問題には付箋を貼っていきます。翌日、週末等に、間違えた問題のみ復習し、正答できれば付箋を外していきます。これを繰り返すことで、多くの受験生が正答できる問題を自分でも確実に正答できるようになっていくと思います。また、短答式試験の前日に復習できる量はそんなに多くないので、付箋を入れていくことで、やるべき問題を絞ることができ、全部復習できたという安心感をもって、本試験に臨むことができます。
 私は、この方法で8か月間短答式試験の勉強をした結果、1回目受験の時よりも、今年の受験の時の方が、どの科目においても正答率が上がりました。
    
7 自己の反省を踏まえ、これから受験する人へのアドバイス
   私は、昨年、司法試験に不合格となってから、敗因分析に、2か月弱のかなりの時間をかけました。もっとも、これが今年の合格の秘訣だったと感じています。司法試験は、正しい方向に向かって、正しい努力をすれば、必ず合格できる試験です。逆に言えば、やみくもに勉強をしても合格は難しい試験であるともいえます。正しい方向とは、合格と自分との距離を知り、それを縮める勉強をすることです。そして、これを実行するためには、敗因分析をすることが必須です。なるべく早い段階で、敗因分析をし、勉強の方向性が定まれば、あとは5月までやるだけです。また、初受験の人でも、合格体験記を用い、早い段階で正しい方向に舵を切れば、より良い順位での合格を狙えます。
 せっかく勉強するのですから、どうか正しい方向に向かって、全力を尽くしてください。そして、合格を勝ち取ってください!!みなさまの合格を心より祈念しております。
 
 
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